D1662

デキストラン from Leuconostoc mesenteroides

average mol wt 35,000-45,000

• 別名: 6-O-(6-O-β-D-グルコピラノシル-β-D-グルコピラノシル)-D-グルコース, マンニノトリオース
• 化学式: (C₆H₁₀O₅)_n
• CAS番号: 9004-54-0
• EC Number: 232-677-5
• MDL番号: MFCD00130935
• UNSPSCコード: 12352201
• NACRES: NA.79

特性

• 由来生物: bacterial (Leuconostoc mesenteroides)
• フォーム: powder
• 光学活性: [α]/D 199°
• 分子量: average mol wt 35,000-45,000
• テクニック: cell based assay: suitable; cryopreservation: suitable
• 色: white
• 溶解性: H₂O: 100 mg/mL, clear, colorless
• アプリケーション: advanced drug delivery; cell analysis (; ); life science and biopharma; solubility enhancement
• SMILES記法: O1C(C(C(C(C1CO)O)O)O)OCC2OC(C(C(C2O)O)O)OCC(O)C(O)C(O)C(O)C=O
• InChI: 1S/C18H32O16/c19-1-5(21)9(23)10(24)6(22)3-31-17-16(30)14(28)12(26)8(34-17)4-32-18-15(29)13(27)11(25)7(2-20)33-18/h1,5-18,20-30H,2-4H2
• InChI Key: FZWBNHMXJMCXLU-UHFFFAOYSA-N

詳細

詳細

デキストランは、主としてグルコース単位、具体的にはα-(1-6)結合によって連結されているD-グルコース単位からなる多糖類のクラスです。デキストランは高分子量であることを特徴とし、その詳細な構造は、その産生の原因となった微生物菌株によって異なります。これらのホモ多糖類は、ロイコノストック、ラクトバチルス、ストレプトコッカス、ワイセラ、およびペジオコックスなどの乳酸菌属に一般的に見られる細胞外デキストラン分解酵素の作用によって形成されます。その汎用性に優れた性質から、生化学、細胞培養、薬物送達の研究や、ゲル電気泳動の用途に使用されています。

アプリケーション

デキストランは、血小板凝集剤、血漿体積増量剤、浸透圧調整剤、安定剤、臓器分離媒体（organ separation media）、マトリックス成分、コポリマー、マイクロキャリア、結合剤、粘度調整剤、抗血栓剤、潤滑剤、および物理構造成分として、数多くの用途に使用されています。[1]デキストランは、複合／結合タンパク質の機能（運動の自由度）を改善する、長いスペーサー・アームとして使用することができます。 デキストランは、バイオセンサー・システム用に誘導体化することができます。[2]細胞浸透試薬として使用するために、デキストラン40が誘導体化される場合もあります。さらに、デキストランは、ベクター生物学や疾病管理の研究に[3]、凍結保存のために[4]、また制御型薬物送達研究用のエンハンサーとして使用することもできます。[5]

デキストランを親水性の長鎖スペ-サ-ア-ムとして使用することで、高分子に作用する固定化タンパク質の性能を向上することができます。

生物化学的／生理学的作用

• 浸透圧平衡：デキストランは、溶液中の溶質濃度を上昇させることにより浸透圧平衡の維持を助けます。これにより、水の過剰な細胞膜透過を阻止できるため、細胞の完全性と機能性が維持されます。
• 凍結保護：デキストランは、凍結中の細胞と組織の周囲に保護バリアを形成することにより抗凍結剤として作用します。このバリアは、細胞膜や細胞構造を損傷するおそれのある氷晶の形成を阻害します。
• 粘度調整：デキストランは、溶液の分子量を上昇させることにより溶液の粘度を変化させます。この粘度変化は、溶液の流動特性に影響を及ぼすため、さまざまなプロセスにおいて溶液の濃度を調製するために役立ちます。
• 薬物送達：変性デキストランは、制御型薬物送達のための担体として機能します。デキストランは薬物をカプセル化してからこれらをゆっくり放出することができ、薬物の溶解度を高めて放出特性を制御することによって治療結果を改善します。
• ゲル電気泳動：デキストランは、ゲル電気泳動のサンプルローディング溶液の濃度を高めます。この濃度上昇が、サンプルのゲルマトリックスへの浸透を助けるため、大きさや電荷に基づく電気泳動での分子の分離がより正確に行えます。
• 酵素安定化：デキストランは、防御環境を提供することにより酵素を安定化させます。酵素の周囲に安定した基質を形成し、さまざまな生化学反応において酵素活性を強化して酵素の寿命を延長させます。この防御により酵素の変性と不活性化を防止して、酵素機能の有効性を強化することができます。

特徴および利点

• デキストランの平均分子量の範囲は35,000～45,000。
• 水、DMSO、ホルムアミド、エチレングリコール、およびグリセロールに溶けやすい
• 汎用性が高く、さまざまな実験用途と研究用途に適用可能。

関連事項

製品番号D4133と同様ですが、サプライヤ-が異なります。

調製ノート

最高分子量デキストランD5501（分子量範囲 = 500万～4千万）を除き、デキストランは非常に水に溶けやすいです。Sigmaでは、一般に水中濃度30 mg/ml以上でデキストランの溶解性を検証します。また、デキストランはDMSO、ホルムアミド、エチレングリコール、およびグリセロールにも溶けやすいです。中性デキストラン水溶液は110～115^oCで30～45分のオートクレーブで滅菌できます。デキストランは、高温で強酸により加水分解されます。デキストランの還元末端基はアルカリ溶液中で酸化されます。

その他情報

お客様の研究に適したメルクの広範なデキストランを包括的に理解していただくために、ぜひメルクの炭水化物カテゴリーページをご覧ください。

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安全性情報

• 保管分類コード: 11 - Combustible Solids
• WGK: WGK 2
• 引火点(°F): Not applicable
• 引火点(℃): Not applicable
• 個人用保護具 (PPE): Eyeshields, Gloves, type N95 (US)