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グラフェン透明導電性電極

Kehan Yu1, Junhong Chen2

1Case Western Reserve University, 2University of Wisconsin-Milwaukee

はじめに

透明導電性電極(TCE:transparent conductive electrode)は、太陽電池、液晶ディスプレイ(LCD:liquid-crystal display)、発光ダイオード(LED:light-emitting diode)およびタッチスクリーンなどの様々なオプトエレクトロニクスデバイスにとって必須の構成部品です1-3。最も一般的に用いられるTCEは、ドープ型金属酸化物コーティングガラスであり、例えば、スズドープ酸化インジウム(ITO:indium tin oxide)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO:fluorine-doped tin oxide)、およびアルミニウムドープ酸化亜鉛(AZO)などが挙げられます。しかし、この金属酸化物材料は、現在また将来的にもその利用を制限してしまうようないくつかの欠点を持っています。一つの大きな問題は、インジウムの供給が乏しく、その結果としてコストが高くなるという点です。加えて、ITOや、その代替材料のFTO、AZOはいずれも曲げに弱いため、柔軟性・伸縮性を必要とするエレクトロニクスデバイス用途には適していません3,4

一方で、TCE用の新規材料には、カーボンナノチューブ(CNT:carbonnanotube)、ナノ構造金属(例:金属グリッド、金属ナノワイヤ)およびグラフェンなどがあります(図1A1C)。通常、ITO代替TCEは、可視光域において透過率T > 90%であるとともに、シート抵抗が RS < 100Ω /sq. でなければなりません5,6。大画面ディスプレイや固体照明には、さらに、5 Ω/sq. 以下のシート抵抗が要求されます7。CNTネットワークは、チューブとチューブの接合点の大きな接触抵抗のためにその利用が大きく制限されるため、実用にはまだ時間が必要です。また、銀ナノワイヤ(AgNW)のランダムネットワークは、90%の光透過性を有し、10~20 Ω/sq. のオプトエレクトロニクス特性を示します8,9

CNTとAgNWネットワークのAFM、SEM画像、グラフェンフレークのSEM画像

図1A)CNTネットワークのAFM画像(許可を得て文献10より転載。copyright 2007 American Chemical Society)。B)AgNWネットワークのSEM画像(許可を得て文献9より転載。copyright 2009 American ChemicalSociety)。C)グラフェン薄片(flake)のSEM画像(許可を得て文献11より転載。copyright 2012 American Chemical Society)。

グラフェンは、ハニカム格子状に結合したsp2炭素原子の単層構造を有しており、以下の優れた特性を持っています:

  • 固有電子移動度(2×105cm 2/ V·s)が高いため、導電性材料として有用です12
  • 高い熱導電率(約5×103W/m·K)は、パワーエレクトロニクスにおける放熱材料として期待されます13
  • 高い機械的強度は、フレキシブルエレクトロニクスにも利用可能です。
  • 化学的安定性のため、過酷な環境下でも使用することができます。

グラフェンは、可視光から遠赤外域までの範囲で透明となります。理想的な未ドープの単層グラフェン(SLG:single-layer graphene)の最小シート抵抗は約31 Ω/sq.(室温での移動度 2×105 cm2/ V·sおよびキャリア濃度1012 cm-2の独立した単層グラフェン)であるため、グラフェンはTCEの有望な材料とされています。あるp-ドープ単層グラフェンのRSは、T > 97%で600 Ω/sq. を示します。Colemanらは、ドープしていないグラファイト薄膜(例:数層グラフェン(FLG:few-layergraphene))の上限RSを、T = 90%で337 Ω/sq. と予測しました5この値は、グラフェンの真性キャリア濃度が低いために、商業用に必要な条件をかなり下回っています。しかし、高ドープグラフェンでは、RSは62.4/N Ω/sq. に低下します。ここで、Nは膜におけるグラフェン層の数を表しています14。独立したグラフェンの理論的な透過率は、層数N に依存したフレネルの式T = 100-2.3N(%)を用いて導くことができます15。そのため、グラフェン1層あたりの吸光度は、A = 1-T = 2.3%として算出されます15。したがって、4層グラフェンの場合、RSは15 Ω/sq.、Tは約90%となり、大半の透明導電性材料用途としては十分な値です。

本論文では、グラフェンTCEに関する最近の研究成果を簡単にまとめました。湿式化学法または気相成長法で作製されたグラフェンの利用について論じ、各技術の長所および短所を比較します。また、グラフェンと他のナノ材料とを組合せることで得られた、優れた特性を示すTCEについて紹介します。最後に、グラフェンTCEの開発に関する今後の見通しについても述べます。  

基本特性

TCEには高い導電性と光透過性が必須条件ですが、膜厚と各特性との関係が逆であるため、多くの場合、トレードオフの関係にあります。さらに、材料固有の特性もTCEの特性全体を制限します。固体導体における輸送では、直流導電率σDCはキャリア濃度(電子またはホール)に比例するとされていますが、光学的には、古典的Drude理論によって、プラズマ振動数(光透過スペクトルにおける材料のカットオフ周波数)はnの平方根に比例すると説明されます。つまり、nの増加によって直流導電率を改善しようとした場合、光透過率が損なわれることを意味しています。こうした点から、グラフェンはその優れた二次元電子ガス(two-demensional electron gas)により、高い電子移動度および低いキャリア濃度を併せ持つ、他にない独特のTCE材料と言えます。自由電子濃度nが約1019cm -3もしくは1013cm -2(半導体や金属よりも8~9桁低い)である、低ドープグラフェンを仮定した場合、プラズマ波長は遠赤外域にまでシフトします。しかし、グラフェンが高移動度(室温で約104cm 2/ V·s)であるために、直流導電率はかなり高い値を示します。

TCE性能を最適化するためのもう一つの問題は、異なるTCE間の(RS, T)の値を直接比較できないという点です。キャリア濃度 nおよびキャリア移動度μは別として、TCEの(RS, T)は主に膜厚tに影響を受けます。そのため、異なる厚さにおいて様々な材料を直接かつ正確に比較するために、固有の測定法が必要です。簡易的な比較として、最近、性能指数(FOM:figure-of-merit)が提案されています5。注目すべきは、導電性薄膜のシート抵抗がその透明度と物理的に関連している点です。シート抵抗は、直流導電率σDCによって決まります(式1)。

式1

透過率は、次式により、光学的導電率σOPで制御されます。

式2

ここで、Z0 = 377 Ωは自由空間のインピーダンスです。式1式2を組み合わせることにより、膜厚t を除いた次式が得られます。

式3

このように、(RS, T)は、導電率の比によってのみ決まります(式4)。高いFOM材料が、低いRSで高いTを示す望ましいTCEであるといえます。

式4

商業用での使用に最低限必要な条件(100 Ω/sq、T= 90%)は、 式4を用いるとFOM > 35と表されます。ITOの場合、通常、FOMは35~260の範囲(8~60 Ω/sq.、T= 84%)の値になります16。前記したように、高ドープグラフェンは、RS= 62.4 / N Ω/sq.、 T= 100-2.3N(%)であり、層数Nで変わるため14,15、244(4層)~258(単層)の範囲のFOM値となります。FOMは、半ば経験的なアプローチ(Tが550 nmでの値であり、基板の寄与を無視)であるにもかかわらず、十分に高い精度で材料を評価することが可能で、様々なTCE間での比較を容易にします。

FOMをもとにして、報告されているグラフェンTCEを商業用に必要な標準値と比較しました。FOMの算出には、シート抵抗および光透過率の文献値と式3を用いました。論文由来のデータを、算出されたFOMとともに図2にプロットし、表1にまとめました。

論文で報告されている透過率およびシート抵抗のデータ

図2論文で報告されている透過率およびシート抵抗のデータ。CVDで作製されたグラフェン薄膜(中空の赤印)、溶液プロセスにより作製されたグラフェン(緑印)、および複合型グラフェン膜(青印)の値です。赤の星印は、市販のITO を表しています。破線は、商業用に必要な標準値(FOM = 35)を示しています。実線は、高ドープグラフェン(FOM = 244)の理論値に対応しています。

MaterialT %RS Ω/sq.FOMRef./
(もしくは製品番号)
ITO848259703192
ITO8412172703192
ITO846034703184
Solution-processed
rGO788401.817
rGO861.60E+058.70E-0318
rGO8522001.219
CVD
Grown with Ni907704.520
Grown with Ni793304.121
Grown with Cu903501022
Grown with Cu903011823
Grown with Cu<9760027773719
Hybrid
CNT + rGO862401024
CNT + CVD graphene907354.725
CNT + graphene9131517.726
AgNW + graphene943318227
表1グラフェン系TCEおよび市販ITOの透過率、シート抵抗およびFOM

溶液プロセスにより作製されたグラフェンTCE

溶液プロセス法は、低コストで大規模なTCEを作製するのにおそらく最も適した方法であり、カーボンナノチューブTCEの作製方法と同様の技術です。一般的に、次の2ステップ、1)グラファイトのグラフェン薄片(flake)への分離、2)基板上でのグラフェン薄膜の作製に分けられます。化学的剥離および超音波剥離は、液相における最初のトップダウンステップとして知られている技術です。化学的に変換された酸化グラフェン(GO:graphene oxide)、または超音波処理で得られたグラフェン薄片のいずれかを用いて、液相での安定な懸濁液を得ることができますが、後者の場合は一般的に界面活性剤を添加する必要があります。次に行うボトムアップ作製には、濾過-転写18、ラングミュア-ブロジェット膜(Langmuir-Blodgett film)法28,29、スピンコーティング14,19,30、液―気界面自己組織化17、およびロッドコーティング31があります。溶液プロセスにより作製されたグラフェンシートに見られる比較的大きなシート抵抗は、多数の小さな粒体および粒界に起因します。Colemanの報告によれば、溶液プロセスにより作製されたグラフェン薄片のランダムネットワークは、通常FOM < 0.7(横方向のサイズ:数百nm)を示します5。低いFOM値は、ナノチューブネットワークの接点に類似した薄片間の接合に起因しています。

GOの化学的剥離は、強力な酸化剤を用いた安価なグラファイト粉末の酸化によって行い、分離した薄片を得るにはさらに穏やかな剥離処理が必要です。安定で透明なGO水分散液は、洗浄、濾過、遠心分離、水への再分散によって得られます。GOは、広い範囲で表面に酸素含有基が導入されるため、絶縁性です。基板へのコーティング後、GO薄膜を還元型酸化グラフェン(rGO)に変換し、導電性を回復させる必要があります(図3A)。酸化および還元に関する詳細については、最近のレビューで解説しています32。強い酸化条件によるGOシートの欠陥生成が避けられないため、GO薄片は通常小さく、多くの場合100 μm2オーダーの面積です14,18,19,30,33-38。なお、Chengらは、rGOシートの大きさが7,000 μm2の、透過率78%、840 Ω/sq. のTCEを報告しています(FOM = 1.8、表1を参照)17。還元技術の開発が精力的に進められているものの、いずれもGOを完全に還元することができず、正確なグラフェン構造の復元がいまだ達成されていません32。構造的欠陥を除去できなければ、溶液プロセスにより作製されたTCEの特性を飛躍的に高めることはできません。

溶液プロセスにより作製されたGO薄膜の写真および透過率と抵抗の関係

図3溶液プロセスにより作製されたGOの薄膜。A)ガラス基板上、およびB)プラスチック上のGO薄膜の写真(許可を得て文献18より転載。copyright 2008 Nature)C)ガラス上の2枚のグラフェン透明導電性膜の写真。D)異なる溶液から作製されたグラフェン透明導電性膜の、波長550 nmでの透過率とシート抵抗の関係(許可を得て文献39より転載。copyright 2009 American Chemical Society)。

酸化および還元処理を行わずに、純粋なグラフェンを直接生成する液相手法が開発されました。Colemanらは、N-メチルピロリドン(NMP)、N,N-ジメチルアセトアミド(DMA)、γ-ブチロラクトン(GBL)、および1,3-ジメチル-2-イミダゾリジノン(DMEU)などの有機溶媒(CNTの分散にも用いられます)を用いて、液相にてバルクグラファイトから純粋なグラフェンの剥離に成功したことを初めて報告しています40Blakeらは、ジメチルホルムアミド(DMF)中で単に超音波処理を行ってグラファイトを剥離し、十分に分散した懸濁液を得ています41Greenらは、平面構造を有するコール酸ナトリウムを界面活性剤として使用して、水中でグラファイトを超音波処理することによりグラフェンを作製しました39。密度勾配超遠心法を用い、厚さの調整されたグラフェンシートを単離しています(図3D39。しかし、これらの技術では、まだ粒界の限界を避けて通ることはできません(図3C)。溶液プロセスによるグラフェンで、FOM > 0.7のTCEが報告されることは稀です。

CVDグラフェンTCE

化学気相成長(CVD:chemical vapor deposition)法は、高性能グラフェン膜を作製するための最も適した手法と考えられています。CVD法によって遷移金属(主にNi、Cu)触媒基板上で成長したグラフェンでは、高配向熱分解グラファイト(HOPG:highly oriented pyrolytic graphite)からマイクロメカニカルに剥離したグラフェンに近い品質が得られ、大面積の薄膜を簡単に構築することができます。溶液プロセスにより作製されたグラフェンと比べ、CVDグラフェンは主に真空内で成長させるためコストが高くなります。しかし、減圧CVD法は最新のマイクロエレクトロニクス産業で利用されているため、スケールアップ時にコストの低減が期待されます。

多結晶Ni 膜上でのグラフェン成長に関する先駆的研究が、KongグループおよびHongグループによって報告されました20,21。Ni 薄膜上に作製したグラフェン膜は、ポリ(メタクリル酸メチル)(PMMA)スタンプ20もしくはポリジメチルシロキサン(PDMS)スタンプ21によって、ガラスやプラスチック基板に転写することが可能であり、またPDMS表面上のグラフェンは柔軟性、伸縮性を有する膜としても利用できます(図4A)。その結果、TCEはT = 90%で770~1,000 Ω/sq. 20T = 76%で280 Ω/sq. 21 という値が得られ、それぞれFOM = 3.5~4.5、4.1に相当します。これに対し、同様の転写方法を用いてCu箔上にCVDで作製したグラフェンTCEは、Ni 箔上に作製されたグラフェンTCEよりも良好な特性を示し、T = 90%で350 Ω/sq.、例えばFOMは約10を示します42Cuを用いた場合にFOMが高くなるのは、Cu上では成長直後のグラフェンがほとんど均一な単層であるのに対して、Ni上のグラフェン膜は多層であるのみならず、層の数にばらつきがあるためです43。その不均一性が、電荷キャリア移動度に大きな影響を与えます(文献20と44を比較参照)。

CVDグラフェンのFOM値は、溶液プロセスにより作製されたグラフェンよりも概して1桁高い値です。この結果はColemanの報告からも明らかであり、CVDグラフェンのFOMが約10であるのに対し、溶液プロセスにより作製されたグラフェンのFOMは約0.7です5。FOMが高い直接の原因は、CVDグラフェンに構造欠陥がより少ない点にあり、顕微ラマン分光分析による確認が多くの論文で行われています。CVDグラフェンのラマンスペクトルは、HOPGからマイクロメカニカルに剥離したグラフェンのスペクトルとほぼ同じであるのに対して、溶液プロセスにより作製されたグラフェン(特にrGO)は非常に高いDピークを有しており、欠陥が多いことを示唆しています。第2の要因として、CVDグラフェンの結晶粒径(横方向のサイズ:数μm~数十μm)が、溶液プロセスにより作製されたグラフェン(横方向のサイズ:1 μm未満)と比較して大きいという点です。グラフェンの結晶粒径が増大するにつれて電荷移動度が高くなることが明らかになっており22、ミリメートルサイズのグラフェンでは10,400 cm2/ V·sもの高い値となります11。大きな結晶粒径をもつCVDグラフェンで作製されたTCEでは、適切なドーピングによって非常に高いFOMが得られます。

パターニングしたグラフェン膜の合成、および基板への転写の概略、超大面積透明グラフェン膜とグラフェン・タッチスクリーンパネルの写真

図4A)Ni薄層上でのパターニングしたグラフェン膜の合成、および基板への転写(許可を得て文献21より転載、copyright 2009 Nature)。B)Cu箔上のグラフェン薄膜を用いたロールtoロール法による転写工程。C)35インチPETシート上に転写された超大面積の透明グラフェン膜。D)ソフトウェアで制御された、コンピュータと接続したグラフェン・タッチスクリーンパネル。(B~Dは、許可を得て文献23より転載、copyright 2010 Nature)

最近、商業用レベルのTCEの実現に向けて、飛躍的な前進が見られています。Cu箔上で大面積グラフェンを作製し、次にロールtoロール方式によってポリエチレンテレフタレート(PET)膜への転写を行いました23図4は、フレキシブルな30インチPET基板へのグラフェン膜のロールtoロール転写を表しています(図4BおよびC)。著者らは、転写されたグラフェンを用いて大面積タッチスクリーンを実現し、基板全体において優れたオプトエレクトロニクス特性を示すことを明らかにしました。4層グラフェン(転写を繰り返し、p-ドーピングしています)を用いることにより、TCEはT = 90%で30 Ω/sq. を示し、FOM = 118と算出されました。このように、グラフェンTCEはいくつかの点ですでにITOを上回っているため、CVDグラフェンの実用化に大きな期待が寄せられています。本稿の範囲を超えたグラフェンのCVD成長および転写に関する技術的詳細は、いくつかの優れた総説にまとめられています43,45,46

グラフェン系ハイブリッド型TCE

溶液プロセスにより作製されたグラフェン膜の導電性を向上させる1つの方法として、導電性フィラーの利用が挙げられます。最近では、CNTをグラフェンと共にマトリックスに組み込むことの有益性を示す報告も発表されています。Tungらは、GOおよびCNTを無水ヒドラジン中で混合し、ガラス基板上にスピンコーティングしました(図5A)。SOCl2をドープした後、TCEはT= 86%で240 Ω/sq. を示し、これはFOM =10 に相当します( 図5B-C24。CNTとCVDグラフェンのハイブリッド薄膜では、T= 90%で735 Ω/sq. を示し、FOM値は約4.7です25。Si系太陽電池のトップ電極としてこのハイブリッド膜を用いた場合、5.2%の電力変換効率が得られます25

溶液プロセスにより作製されたグラフェン-CNTハイブリッド膜のSEM画像と各種特性

図5A)溶液プロセスにより作製されたグラフェン-CNTハイブリッド膜のSEM画像。B)スピン速度と光透過率の関係。C)スピン速度とシート抵抗の関係(A~Cは許可を得て文献24より転載、copyright 2009 American Chemical Society)。D)graphenated CNT(g-CNT)のTEM画像、およびE)各種ナノ炭素材料のRSとT%の関係。グラフェン-CNTの物理的混合物よりもg-CNTのT%が向上しています。(許可を得て文献47より転載、copyright 2011 American Chemical Society)。F)PET基板上のグラフェン-AgNWハイブリッド膜の写真。スケールバーは2 cmを示します。挿入図はこのSEM画像(スケールバーは5 μm)です(許可を得て文献27より転載、copyright 2013 American Chemical Society)。

グラフェンとCNT(または他のフィラー材料)は、パーコレーション(percolation)ネットワークにおいて導電性パスを互いに提供していると一般に考えられています。しかし、チューブ-薄片の接合点で新たな抵抗が発生する可能性があるため、複合化の実際の効果についてはまだ論議を呼んでいます。ある研究では、単層カーボンナノチューブ(SWCNT:single-walled carbon nanotube)ネットワークにグラフェンを添加しても、このハイブリッド薄膜をSOCl2で処理しない限り、FOMは向上しないと報告しています26。より重要な点は、FOMが膜の組成に対して単調に変化しないことです。例えば、グラフェンが3 wt.%でFOMは最高値(ナノチューブのみの膜よりも40%高い)に達し、その後グラフェン含有量が増えるにつれて減少します26。Yuらは、CNTとグラフェンが共有結合した「graphenated CNT(g-CNT)」では、チューブ-薄片間の抵抗が最小限に抑えられることを報告しています48。プラズマ化学気相成長(PECVD:plasma-enhanced CVD)法によってCNTの側面に成長したグラフェンは、物理的な混合物とは本質的に異なります(図5D48。g-CNTのFOMは、CNTのみの膜よりも44%高くなり、物理的に混合されたCNT-グラフェンの薄膜よりも64%高くなります(図5E48

高性能TCE実現へのもう一つのアプローチは、グラフェンと金属ナノワイヤの複合化です。最近の報告では、AgNW-グラフェン膜(図5F)のFOMが182(33 Ω/sq.、T= 94% at 550 nm)もの高い値を示しました27。AgNWネットワークは高い固有導電率を有していますが、その隣接するグラフェン層が付加的な効果をもたらします。第1に、グラフェン層は熱的および電気的応力を分散させることができるため、絶縁破壊に対して強い耐性をもたらします。第2に、AgNWを覆うグラフェン層が熱酸化を防ぎ、TCEの電気的特性が維持されます。

結論および今後の展望

TCEに用いられているITOは最終的にグラフェンに置き換わるのでしょうか?現在のところ将来を予測することは不可能ですが、過去数年でかなりの進展があり、グラフェンTCEのFOMは、1未満から100を超える値まで向上しています。これは、結晶粒径および結晶化度の増大、欠陥の低減、適切なドーピング、ナノワイヤ/ナノチューブとの複合化によって達成されました。グラフェン研究における最近の進歩によって、TCEのさらなる向上が期待されます。例えば、誘電体基板上でのグラフェンの直接成長は、最も興味深い研究領域の1つです。また、急速な進歩によって、触媒を用いないグラフェン成長が実現しています47,49。PECVD法は、SiO2/Si上でグラフェンの低温成長(550~650℃)を可能にし、マイクロエレクトロニクス産業の既存のインフラストラクチャーと互換性があります50,51。最近の研究では、炭化水素とH2のプラズマを高度に制御してエッチングおよび核生成のバランスをとることにより、400℃に加熱した誘電体基板上でのグラフェンの直接成長が明らかになっています52。これら初期の優れた研究成果から、グラフェンTCEの最終ゴールであるプラスチック基板上でのグラフェンの直接成長が実現されることが期待されます。

謝辞

米国エネルギー省(DE-EE0003208)および米国国立科学財団(ECCS-1001039)からの支援に感謝いたします。 

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