SMASHパッケージの進捗状況
SMASHパッケージプランは、製品パッケージのサステナビリティを向上させるアプローチです。
以下は2022年の活動と結果の最新情報です。2022 Annual Updateのコピーをダウンロードすることもできます。私たちは、パッケージのサステナビリティを継続的に改善することに尽力しており、次世代SMASHパッケージに対する新たな目標を共有します。
下記の分類により、各ターゲットに対する定性的な進捗状況を示します。
未着手| 順調 | 要注意 | 遅延 | 達成
縮小-製品パッケージの使用量削減
私たちは不必要により多くの資源を消費し、輸送時のエネルギー使用量と大気排出量を増やす、過剰な大きさまたは重さの製品パッケージをなくすことを目指します。過剰包装は、製品パッケージの管理と処分に伴うコストが生じることから、お客様にとっても望ましいものではありません。
新製品の包装を、重量および体積に関する自社基準に準拠したものにする(順調)
トップライン結果
2022年時点で、新製品開発プロジェクトの53%が重量と体積に関する包装基準に準拠しています。
結果の詳細な背景
私たちは現在、デザイン・フォー・サステナビリティのスコアカードを用いて、新製品パッケージのサステナビリティの特性を総合的に評価できるようになりました。
2022年の主なハイライト
- 2022年10月、私たちは製品開発プロセスにおいて、包装使用量に関するものなど、包装について考慮すべき具体的な事項を盛り込んだ新しい「デザイン・フォー・サステナビリティ」フレームワークとスコアカードを正式に導入しました。新たな包装サステナビリティ基準およびガイドラインに関連して、開発チームが新製品に用いる包装使用量を最小限に抑えるのに役立ちます。今後、新製品の包装に導入したこのような体系的な変更により、変革による結果が得られるでしょう。
既存パッケージについて20件の主要改善プロジェクトを実行する(達成)
トップライン結果
製品および輸送用のパッケージを改善する20件以上のプロジェクトにより、年間で合計300トン以上の段ボールおよびプラスチックパッケージを削減します。
結果の詳細な背景
包装使用量の削減により大幅な改善を達成しました。これらのプロジェクトのいくつかを継続的に実施しながら、私たちは各プロジェクトの効果を最大限発揮するために、主な貢献要因に体系的に取り組む努力を続けています。
2022年の主なハイライト
- 私たちは、Millistak+® HC Pro、Clarisolve® Pod Depth FiltersおよびViresolve® Pod Prefiltersの新しいバルク包装ソリューションの開発を完了しました。これにより、基準に応じて段ボール包装の量を1個あたり43%から60%削減することができるようになります。また、製品によっては1パレットあたりの個数が14%から33%に増加します。さらに、これらのバルク包装ソリューションにより、お客様が出荷時に開封、点検、ラベル貼り、保管、廃棄に要する時間を短縮することができます
- 私たちは、Milliflex Oasis®培地プレートの一部について、低温ではなく室温での保管および出荷に関するバリデーションを完了しました。この変更により、欧州の配送センター1カ所において、年間約3トンのEPSと41トンの保冷用アイスブリックを削減できます。
- 私たちは、バルク容器から個々のボトルに原料を移すための社内廃棄物削減ソリューションを開発しました。このプロジェクトでは、セプタム(外部の汚染物質からボトル内部を保護するためのシールとなるゴム片)の使用を完全に止め、代わりに新たに設計されたメカニズムによって、清浄と充填を1つの手順ですべて行います。この新しい設計は、私たちの最大規模の充填施設で検査されており、同様の施設すべてに拡大する予定です。これにより、年間45万個のセプタムの使用が削減され、年間約2,400 kgのゴムが節約される見通しです。
輸送箱の空隙を20%削減する(要注意)
トップライン結果
複数の改善プロジェクトにより、1日 1,300件の出荷で平均53%の空隙削減を実現しました。
結果の詳細な背景
空隙削減の達成率は、すべての流通パッケージにおけるグローバルな削減率を示すものではなく、これは私たちが実施したプロジェクトで削減された空隙の量を表していることに注意する必要があります。
輸送箱で輸送する際の空隙を20%削減するという目標は、現場のオペレーションや利用可能なデータが複雑で多様であるため、達成には至っていません。私たちは、「パッケージング・フォー・スモールズ」という取り組みを通じて、特に小型製品の包装における空隙の削減に向けて大きく前進しました。配送センターとの連携を強化し、これらの改善を実施することで、より体系的に包装全体の空隙削減を推進する方法を定義し、さらなる進歩を遂げました。
2022年の主なハイライト
- 私たちは、欧州の配送センター1カ所から1 Lボトルやその他の製品を輸送するための新しい小型包装ソリューションの開発とバリデーションを完了しました。この新しいソリューションの導入は、新しいボックスを適切に管理するために搬送システムの調整が必要となったため、遅れましたが、これにより年間約4万件の出荷で空隙を46%削減し、線維由来の包装材の使用を約4.4トン削減することができます。
- 私たちは、各拠点と協力し、それぞれの地域における改善の機会の把握に努めてきました。また、外部パートナーと協力して私たちの流通状況を調査し、改善すべき点を提案しました。例えば、非危険物をメーラー/パウチに入れて出荷すること、最適な箱を選択するために梱包手順を再評価すること、空隙の品質チェックを開始することなどがあります。米国のある拠点では、非危険物用の包装材をプラスチック製メーラーから紙製メーラーに変更し、プラスチック使用量を年間約1,100 kg削減しました。
保護-森林破壊ゼロの実現
森林破壊は地球温暖化の重要な一因であり、生物多様性にとって脅威です。私たちは使用する木材および繊維由来の包装材が、森林破壊の一因とならないようにすることを目指します。
新製品の包装を、森林破壊ゼロに関する自社基準に準拠したものにする (順調)
トップライン結果
2022年時点で、新製品開発プロジェクトの68%が森林破壊ゼロの包装基準に準拠しています。
結果の詳細な背景
私たちは現在、デザイン・フォー・サステナビリティのスコアカードを用いて、新製品パッケージのサステナビリティの特性を総合的に評価できるようになりました。
2022年の主なハイライト
- 2022年10月、私たちは製品開発プロセスにおいて、森林破壊ゼロの取り組みに関するものなど、包装について考慮すべき具体的な事項を盛り込んだ新しい「デザイン・フォー・サステナビリティ」フレームワークとスコアカードを正式に導入しました。新たな包装サステナビリティ基準およびガイドラインに関連して、新しい製品パッケージが森林破壊に寄与しないことを開発チームが保証するのに役立ちます。今後、新製品の包装に導入したこのような体系的な変更により、変革による結果が得られるでしょう。
既存の包装の90%を森林破壊ゼロに関する自社基準に準拠したものにする (要注意)
森林破壊のリスクがある国については、すべてサステナブルな調達が保証されたパッケージにする(要注意)
トップライン結果
既存の包装の72.5%は、森林破壊ゼロに関する自社基準に沿って直接調達されています。
結果の詳細な背景
既存の包装の90%を森林破壊ゼロに関する自社基準に準拠したものにするという目標は達成できていませんが、前進はしました。包装材の森林破壊ゼロに関する自社基準に準拠しているかどうかを評価するための年次評価プロセスを実施し、既存の包装材の一部をサステナブルな方法で調達された包装材に変更しました。
また、新規または再設計された製品パッケージについても森林破壊ゼロの要件を導入しました。
今後も、私たちのプロセスがサステナブルな森林認証やリサイクル材料を用いたものの使用だけにとどまらないよう、評価手法を引き続き改良していきます。
2022年の主なハイライト
- 私たちは、直接支出全体の99%を占める主要な木材および繊維由来のパッケージサプライヤーに対して、年1回の森林破壊評価を実施し、調達業務や包装材のサステナブル特性を評価し、改善の機会を特定しました。
- 製品の包装および輸送のために直接調達された材料の72.5%が、森林破壊ゼロに関する自社基準に準拠しています。これは、4年間で10%増加したことになります。
- 私たちは、ベンダーと連携して森林破壊評価プロセスの対象範囲を継続的に拡大し、包装材の森林破壊ゼロの基準への準拠率を高める取り組みを行ってきました。
- 欧州のある配送センターでは、35トンの紙ベースの包装材をサステナブルな森林認証を受けた包装材に変更しました。
変更 -プラスチックのサステナビリティ向上
従来のプラスチック包装には、いくつかのサステナビリティの問題が伴います。私たちは、環境負荷がより低い材料の使用促進や懸念される化学物質からなるプラスチックの使用削減など、パッケージに使用するプラスチック材料のサステナビリティ向上を目指します。
新製品パッケージをプラスチックのサステナビリティに関する自社基準に準拠したものにする (順調)
トップライン結果
2022年時点で、新製品開発プロジェクトの48%がプラスチック材料のサステナビリティに関する包装基準に準拠しています。
結果の詳細な背景
私たちは現在、デザイン・フォー・サステナビリティのスコアカードを用いて、新製品パッケージのサステナビリティの特性を総合的に評価できるようになりました。
2022年の主なハイライト
- 2022年10月、私たちは製品開発プロセスにおいて、プラスチック包装のサステナビリティの特性に関するものなど、包装について考慮すべき具体的な事項を盛り込んだ新しい「デザイン・フォー・サステナビリティ」フレームワークとスコアカードを正式に導入しました。新たな包装サステナビリティ基準およびガイドラインに関連して、開発チームが新製品に用いるプラスチック包装材のサステナビリティの特性を最適化するのに役立ちます。今後、新製品の包装に導入したこのような体系的な変更により、変革による結果が得られるでしょう。
20件の改善プロジェクトにより、既存のプラスチック包装をよりサステナブルなソリューションに切り替える(達成)
トップライン結果
複数拠点プロジェクトにより、20件以上の製品パッケージ改善プロジェクトと輸送用パッケージ改善に関する重点施策を実施します。
結果の詳細な背景
私たちは、よりサステナブルな包装材を使用するため、世界中の拠点でいくつかの新製品包装改善プロジェクトを実施しました。これらのプロジェクトの一部を継続的に実施するとともに、二酸化炭素排出量が最も高い包装材に焦点を当て、新たなプロジェクトを模索し、実施しています。
2022年の主なハイライト
- 私たちは、欧州のある配送センターで製品の梱包に使用されるプラスチック製エアクッションのサステナビリティを改善しました。PE製エアクッション3種類からより薄いプラスチックシートを使用した新しいクッション3種類に変更されました。そのうちの1種類はさらに50%のリサイクル材が含まれています。これらの変更により、年間9トン以上のプラスチックと26トン以上のCO2相当量を削減できます。
- 私たちは、液体試験材料の製品パッケージについて、熱成形ブリスターのポリ塩化ビニル(PVC)製材料を再生PET(rPET)製材料に変更しました。これにより、年間約200 kgのPVCと約450 kg以上のCO2相当量を削減できます。これは、私たちの包装において懸念されるPVCを完全に排除するためのさらなる一歩です。
発泡スチロール(EPS)を20%削減する(順調)
トップライン結果
現在進行中の代替プロジェクトなど、EPSを23%削減しました。
結果の詳細な背景
私たちは、2019年以降、保護包装とコールドチェーン輸送において複数のEPS代替プロジェクトを開始しました。EPSを削減するための現在進行中のすべてのプロジェクトのバリデーションを実施し、完全に導入されると、この目標を上回る見込みです。
2022年の主なハイライト
- 私たちは、欧州で製造される容量1 L、1.6 L、2.5 L、4 L、4 x 1 Lの個々のガラスボトルについて、EPSインサートを紙ベースの再生パルプで代替する新しい設計の開発とバリデーションを完了しました。1.6 L、2.5 L、4 Lのガラスボトルについて20万個以上のパルプコンポーネントを導入すると、年間17.9トンのEPSと74.93トンのCO2相当量を削減できます。この新しいパルプ設計を継続的に実施することで、さらに50万個のEPSコンポーネント、つまりEPSの使用量を5トン削減できます。
- 私たちは、バリデーションを完了し、米国のある配送センターにおいて2℃~8℃の温度下での国内輸送のために環境に配慮した保冷容器の試験的導入を開始しました。この新しい保冷容器は紙とでんぷんでできており、紙の再利用によりリサイクル可能であると認められています。また同時に、ドライアイスを使用した輸送向けにこのソリューションの最適化を進め、この取り組みを拡大するため欧州でプロジェクトを開始しました。2023年に予定されている米国での事業拡大により、年間60トン以上のEPS(4,500 m3以上)を削減できる見込みです。欧州の拡大計画では、約20トン(1,500 m3)のEPSの使用を削減できる見込みであり、2024年には、この取り組みをAPAC(アジア・太平洋)とLATAM(中南米)の配送センターにも拡大する予定です。
- 厳選された製品は、ストラスブールの配送センターから、温度管理されたトラック(15℃と25℃)でお客様に輸送されます。このような輸送により、不要なEPSパレットによる断熱を防ぐことができます。2022年には、温度管理されたトラック輸送からEPSパレットの35%が削減され、21.5トン(860 m3)のEPSが節約されました。
削減 -リサイクルの最大化
私たちは、リサイクルに対応できない包装材の使用排除、また包装材すべてに関するリサイクルの手引きをお客様に提供することによって、包装材のリサイクルを最大化することを目指します。
新製品パッケージをリサイクル性に関する自社基準に準拠したものにする (順調)
トップライン結果
2022年時点で、新製品開発プロジェクトの53%がリサイクル性に関する包装基準に準拠しています。
結果の詳細な背景
私たちは現在、デザイン・フォー・サステナビリティのスコアカードを用いて、新製品パッケージのサステナビリティの特性を総合的に評価できるようになりました。
2022年の主なハイライト
- 2022年10月、私たちは製品開発プロセスにおいて、森林破壊ゼロの取り組みに関するものなど、包装について考慮すべき具体的な事項を盛り込んだ新しい「デザイン・フォー・サステナビリティ」フレームワークとスコアカードを正式に導入しました。新たな包装サステナビリティ基準およびガイドラインに関連して、開発チームが新製品に用いる包装材のリサイクル性を最適化するのに役立ちます。今後、新製品の包装に導入したこのような体系的な変更により、変革による結果が得られるでしょう。
リサイクルに対応できない100% 繊維由来の包装(要注意)
トップライン結果
繊維由来の包装材がリサイクルに適合していない2つの主要な影響分野を特定し、対処しました。
結果の詳細な背景
リサイクルに対応できない繊維由来の包装の2つの主な要因を特定し、対処しました。ひとつは、リサイクル不可能なエッジプロテクターを100% 紙ベースの代替品に置き換えたこと、もうひとつは、一部の製品ボックスに特定のコーティングを使用したことです。代替のコーティングの試験が現在進行中です。
2022年の主なハイライト
- 印刷の上に保護コーティングが施され、リサイクル不可能になっている製品ボックスがほかにも多く存在することを確認しました。私たちは、サプライヤーと協力して、ボックスの機能や忠実性を損なうことなくボックスのコーティングを除去するために、さまざまなコーティングやボックスのデザインをテストしています。現在、このコーティングを使用しているすべてのボックスに有効なソリューションを見つけ、2023年にすべてのボックスを交換することを目指しています。
すべての製品に包装リサイクル/廃棄の手引きを提示する (要注意)
トップライン結果
私たちは、主な包装材のリサイクル情報と廃棄の手引きを提供しました。
結果の詳細な背景
包装カタログの一部として、包装材のリサイクル情報を提供しました。現在、イタリアのお客様を対象として、欧州の主要市場、米国、アジア・太平洋地域の主要市場への拡大に取り組んでいます。
同時に、この情報を製品レベルで利用できるよう取り組んでいきます。
2022年の主なハイライト
- リサイクルを促進するために、私たちはすべてのパッケージ材料をイタリア固有のリサイクルに関する手引きとともにカタログ化しています。この手引きを世界中で利用できるようにすることを目指し、他の地域向けの手引きの作成にも取り組んでいきます。
続きを確認するには、ログインするか、新規登録が必要です。
アカウントをお持ちではありませんか?