神経科学分野における低分子生理活性物質の創薬研究

脳と脊髄［中枢神経系（CNS）］およびCNSと残りの身体を結ぶ神経ネットワーク［末梢神経系（PNS）］から成る神経系は、身体の中で最も重要かつ複雑な身体系の1つです。神経系の複雑さは、シグナル伝達に関わる受容体、神経伝達物質、トランスポーター、およびイオンチャネルの多様な配列によって示されています。以下の神経伝達に関わる成分をより深く理解するための研究は、長年にわたり進歩を遂げていますが、今なお注目されている研究分野です。

• グルタミン酸 - Gタンパク質、イオンチャネル受容体
  
  
• GABA - GABA_A、GABA_B、GABA_C受容体、トランスポーター
  
  
• セロトニン - 受容体、合成・代謝
  
  
• ドーパミン - 受容体、合成、代謝
  
  

脳は、随意・不随意運動、学習・記憶、および行動などの身体のあらゆる側面をコントロールし、調整する役割を持つため、神経系の機能不全によって多くの神経疾患が生じる可能性があるのは当然のことです。精神疾患（不安、うつ病など）、神経変性疾患（アルツハイマー病、パーキンソン病など）およびその他の神経疾患［筋萎縮性側索硬化症（ALS）、脳卒中など］は、世界的に発生率が増加しています。そのため、神経科学の基本的知識をヒト疾患治療に応用することが非常に重要になっており、神経科学研究において大変注目されている分野になっています。私たちは、トランスレーショナル研究において、標的が正しい標的であるかどうか確認することが不可欠であると認識しています。神経科学研究における標的の同定とバリデーションのためのアゴニスト、アンタゴニスト、モジュレーターおよびその他の低分子生理活性物質を提供しています。研究ツールを以下に示します。