UV/VIS分光光度計を用いたリン脂質酸化の測定- Avanti® Polar Lipids
定義
234 nmでの吸光度から、ベールの法則を用いて過酸化リン脂質の濃度を計算することで、リン脂質の酸化率を測定することができます。
適用範囲
すべての不飽和リン脂質に適用可能です。
機器
- UV/VIS 分光光度計
- HELLMA社製 UV石英セル(QS 1.000)
- キムワイプ
- 使い捨てガラス管
試薬
- エタノール(200 proof, 脱水、USP)
- 脱イオン水
- 16:0 PC(DPPC)
手順
- DPPC試料の調製:エタノール/DI水(9:1)に溶解した1 mg/mL のDPPC溶液を、最低3 mL調製します。
- 試料の調製:エタノール/DI水(9:1)に溶解した1 mg/mL のリン脂質試料溶液を、最低3 mL調製します。
- ブランク測定:リン脂質サンプルを溶解するために用いた溶媒でブランク(バックグラウンド)測定します。
- 試料セルを溶剤で3回リンスし、残留している可能性のある不純物をセルから除去します。
- セルの3/4をブランク測定用溶媒で満たします。
- セルの外側についた不純物や指紋などをキムワイプで拭き取ります。
- セルを分光光度計に挿入し、ブランクスペクトルを測定します。
- DPPC試料の測定
- 試料セルからブランク測定用溶媒を他の容器へ移します。
- セルの3/4をDPPC試料溶液で満たします。
- セルの外側をキムワイプでふき取ります。
- セルを分光光度計にセットし、DPPCのスペクトルを測定します。
- 試料の測定
- 試料セルからDPPCサンプルを他の容器へ移します。
- セルを溶剤で3回リンスし、残留したDPPCを除去します。
- セルの3/4をリン脂質試料で満たします。
- セルの外側をキムワイプでふきとります。セルを分光光度計にセットし、試料のスペクトルを測定します。
- 試料のスペクトルからDPPCのスペクトルを減算し、リン脂質サンプルの234 nmでの吸光度の数値(OD)を記録します。
計算
Concentration of peroxidized lipid (D) = A/(B*C)
A = Absorbance reading (OD) at 234 nm
B = Extinction coefficient in (OD*mL)/(mmol*cm) (27,000 for peroxidized lipid)
C = Path length in cm Percent oxidation = D/E * 100
D = Concentration of peroxidized lipid in mg/mL
E = Concentration of lipid sample = 1.0 mg/mL
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参考文献
1.
Kim R, LaBella F. 1987. Comparison of analytical methods for monitoring autoxidation profiles of authentic lipids. J. Lipid Res. 28:1110-1117.
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