セミドライ式/タンク式電気泳動転写のトラブルシューティング
電気泳動転写とは、ポリアクリルアミドゲル(SDS-PAGE)からImmobilon® PVDF転写メンブレンにタンパク質を転写する標準的な手順を指します。一般的に使用される2つの電気泳動転写技術は、タンク式転写とセミドライ式転写です。いずれの技術も同じ原理に基づいており、ゲル/メンブレンスタックを保持する装置と電場のかけかたのみが異なります。
セミドライ式またはタンク式電気泳動転写に見られる症状をクリックすると、考えられる原因と対策を確認できます。
- バンドがスメアーになる/歪んでいる
- 蛍光検出時の高いバックグラウンド
- シグナルが認められない
- 低分子量タンパク質の転写が不十分
- 高分子量タンパク質(約80 kDa以上)の転写が不十分
- 正に荷電したタンパク質の転写が不十分
- セミドライ式転写が不十分
- 広範囲のタンパク質サイズの転写が不十分
バンドがスメアーになる/歪んでいる
考えられる原因 | 対応策 |
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メンブレンがメタノールで均一に湿潤されていない |
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メンブレンの下およびスタック内の他のレイヤー間に気泡がある |
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ゲルとメンブレンの接触が不均一 |
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転写中に過剰な熱が生じた |
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セミドライ式転写中にろ紙が乾燥してしまった |
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タンパク質の転写速度が速すぎた/タンパク質がメンブレン表面に蓄積してしまった |
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考えられる原因 | 対応策 |
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トランスファーメンブレンの自家蛍光 |
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タンパク質がメンブレンを通過してしまう |
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タンパク質がゲル中で補足されてしまう |
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タンパク質の等電点が、転写バッファーのpHに等しいまたは近い |
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ゲルまたは転写バッファー、あるいはその両方に尿素が用いられている場合に検出が不十分である |
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不完全なタンパク質転写 |
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タンパク質の保持が不良 |
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考えられる原因 | 対応策 |
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タンパク質が転写されていない |
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考えられる原因 | 対応策 |
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タンパク質の保持が不十分。 SDSが低分子量タンパク質の結合に干渉してしまう |
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転写バッファーのメタノール濃度が低い |
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タンパク質結合時間が不十分 |
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電流がメンブレンを流れない |
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考えられる原因 | 対応策 |
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メタノール濃度が高すぎる |
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考えられる原因 | 対応策 |
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転写バッファー中のタンパク質の正味電荷が正で、 タンパク質が陰極に向けて移動してしまう |
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考えられる原因 | 対応策 |
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電流がゲルスタックを迂回してしまう |
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考えられる原因 | 対応策 |
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高分子量および低分子量タンパク質の転写には 異なる条件が必要 |
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