ドット/スロット(ろ過)ブロット法
ドットブロット法は、標的抗原のレベルを一度に多数のサンプルにわたって迅速に評価する理想的な手法です。また、エピトープマッピングや標的特異性の抗体スクリーニングに用いられる一般的な方法でもあります。
ドット/スロット(ろ過)ブロット法のトピック:考えられる原因と対応策:

図 1.Immobilon®(イモビロン)ウエスタン化学発光HRP基質を用いた、ヒト血清のドットブロットにおけるトランスフェリンの検出。
メンブレンを通るサンプルのろ過が緩慢である、またはろ過されない | |
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考えられる原因 | 対応策 |
吸引が不適切 |
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メンブレンのポアが詰まっている |
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ブロット上にタンパク質が少ししか、またはまったく認められない | |
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考えられる原因 | 対応策 |
メンブレンに載せたタンパク質の量が 不十分 | サンプルの希釈を最小化し、より多くのサンプルをメンブレンを通してろ過させます。 |
界面活性剤(例:SDS)によるメンブレンへの低分子量タンパク質の結合の阻害 | 可能であれば、界面活性剤を除去します。 |
染色剤の感度が不十分 | より感度の高い染色剤を使用します。 |
染色したブロットが不均一である | |
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考えられる原因 | 対応策 |
メンブレン構造がろ紙によって圧縮されてしまった | サンプルを受けるメンブレンを保護するため、2枚目のメンブレンをブロッティングユニットに入れます。 |
メンブレンの内部に気泡が入っている | メンブレンをメタノールの表面に置き、事前に湿潤させます。メンブレンを浸漬すると、気泡が入ってしまう場合があります。 |
メンブレンがメタノールで事前に湿潤されていない | メンブレンは、必ずメタノールで湿潤させなければなりません。メンブレン全体が、不透明から半透明に均一に変化するようにします。 |
サンプル中の気泡 | 気泡の形成を回避するため、慎重にピペットでサンプルをウェルに入れます。 |
ロードしたサンプル容量が不十分 | 露出しているメンブレン部位全体がサンプルで覆われていなければなりません。 |
メンブレンの表面にわたりタンパク質がスメアになっている | |
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考えられる原因 | 対応策 |
ウェル間でのサンプルの漏出 | ろ過前に、ブロッティングユニットが正しく組み立てられ、閉じられ、密閉されていることを確認します。 |
メンブレンの裏面にわたりタンパク質がスメアになっている | |
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考えられる原因 | 対応策 |
メンブレンの保持力を超過してしまった | ウェルにロードするタンパク質の容量を減らします。 |
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