ソフトドリンク中のスクロース(サッカロース)
酵素変換後の反射率測定
はじめに
食品・飲料の使用安全性、製品品質および製品の完全性を確認するために化学分析が行われます。品質管理の一環として、ソフトドリンク生産者は、最終製品中および製造工程中の砂糖(スクロース)の濃度をモニタリングする必要があります。本アプリケーションノートでは、Reflectoquant®スクロース(サッカロース)テストおよびRQflex® 20反射計を用いてソフトドリンク中のスクロースを測定する方法について説明します。
実験方法
スクロース(サッカロース)は、スクロースホスホリラーゼによって、フルクトースとグルコース-1-リン酸に分解されます。グルコース-1-リン酸はホスホグルコムターゼによって、グルコース-6-リン酸に変換されます。これは次に、グルコース-6-リン酸脱水素酵素の触媒作用のもと、NADによりグルコン酸-6-リン酸に酸化されます。ジアホラーゼの存在下で、このプロセスで形成されるNADHがテトラゾリウム塩を還元し、青色のホルマザンが生成されます。これを反射率測定により評価します。
試薬、装置および関連製品
検査キット
- スクロース(サッカロース)テスト方法:反射率測定、テストストリップおよび試薬0.25~2.50 g/L Reflectoquant® (1.16141)
装置
- 反射計RQflex® 20 Reflectoquant® (1.17246)*
*本アプリケーションノートは、RQflex® 20および製造中止したすべての装置(RQflex® 10、RQflex® plus)に関するものです。
サンプル調製
予想されるスクロース含有量に応じてサンプルを希釈し(例、1:100希釈)、サンプル0.5 mLを50 mLメスフラスコにピペットで入れ、標線まで蒸留水を加えます。測定結果は測定範囲の中央であることが望ましいです。さらに希釈するために、希釈ステップを繰り返す必要がある場合があります。
装置分析
- 蒸留水10 mL、5滴の試薬Sa-1、および適宜希釈したサンプル1 mLを、試験杯に入れ、回転混合します。
- 反射計のスタートボタンを押し、同時に、テストストリップの2つの反応ゾーンを、測定サンプル(20~26℃)に約2秒間浸漬します。
- ストリップの長辺を伝わらせて吸水性のペーパータオルに余分な液を吸収させます。
- 直ちにテストストリップをストリップアダプターに挿入します。
- 300秒後にテストストリップを反射計で測定します。
測定値[g/L]は自動保存されます。(RQflex®の操作マニュアルおよびReflectoquant®スクロース(サッカロース)テストの取扱説明書を参照してください。)
連続的測定
最初に測定した後は、スタートボタンを押すことで、以後の測定を何回でも行うことができます。しかし、このためには、ストップウォッチを使用する必要があります。反射計のカウントダウン機能が最初の測定時にしか使用できないためです。テストストリップの検出ゾーンは、反応時間中、適切に遮光する必要があります。
計算式
スクロース含有量 [g/L] = 測定値[g/L] x 希釈倍率
結果
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