高感度イムノアッセイ技術を用いた神経科学研究の広がり
血液ベースの神経科学バイオマーカーは、血漿/血清サンプルで測定可能であるため、脳脊髄液バイオマーカーと比較してサンプル採取の侵襲性が低くなります。1分子カウント(Single Molecule Counting、SMC®)アッセイなどの高感度イムノアッセイは、血液ベースの低濃度バイオマーカーを検出するために必要なツールを研究者に提供し、神経科学研究におけるバイオマーカーの選択肢を広げます。
神経科学バイオマーカー
神経科学バイオマーカーは、さまざまな神経疾患に関する知見を研究者に提供します。神経変性疾患および神経筋疾患の新規バイオマーカーは、早期発見と早期治療に向けた治療薬候補の研究に役立ちます。これには、アルツハイマー病、パーキンソン病、外傷性脳損傷、多発性硬化症、神経可塑性、ハンチントン病などに関する研究が含まれます。
神経科学バイオマーカーの例
- Amyloid beta
- Tau protein (total tau and phospho-tau (T181))
- Brain-derived neurotrophic factor (BDNF)
- Glial fibrillary acidic protein (GFAP)
- Neurofilament light chain (NF-L)
- Neuronal pentraxin II (NPTX2)
- TAR DNA-binding protein 43 (TDP-43)
- Synaptosomal-associated protein 25 (SNAP-25)
神経科学研究におけるバイオマーカー解析
神経科学研究において、これまで脳脊髄液(CSF)バイオマーカーが健常サンプルと疾患サンプルを高い再現性で判別するために解析されていました。CSFよりも血清および血漿サンプルのほうが入手しやすいことから、近年、血液バイオマーカーの解析が行われるようになりました。血液ベースの神経科学バイオマーカーを用いて、新規候補治療薬に関する研究が続けられています。しかし、この研究は、循環血液中のこれらのタンパク質が少量であることから、標準的なイムノアッセイでは限界がある可能性があります。
高感度イムノアッセイで血液ベースのバイオマーカー測定が可能に
血液ベースの神経科学バイオマーカーは量が少ないため、高感度イムノアッセイにより測定が可能になります。1分子カウント(Single Molecule Counting、SMC®)テクノロジーなどの高感度イムノアッセイ技術は、以下のようなさまざまな生体液中の低濃度タンパク質の測定を可能にし、神経学研究を大きく前進させます。
- 血清
- 血漿
- CSF
高感度SMC®テクノロジーによる低濃度タンパク質解析を利用して、血液ベースのバイオマーカーを研究し、健常状態から疾患状態への発現のわずかな変化を明らかにすることができます。
SMC®高感度イムノアッセイとマルチプレックスイムノアッセイを組み合わせた、アルツハイマー病研究におけるバイオマーカー解析について、詳しくはこちらをご覧ください。
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