カスタムcGMPオリゴ
分子診断アッセイ(MDx)の商品化やラボ開発検査(LDT)の作製、前臨床研究を行う場合、お客様の最終的なキット、アッセイ、またはモダリティは、厳しい規制基準や研究基準を遵守するために、極めて質の高いものでなければなりません。カスタム仕様で提供されるオリゴヌクレオチド原料の場合、唯一の選択肢はカスタムcGMPオリゴです。
ここでは、メルクのcGMPオリゴ製造能力についてご覧いただくことができます。また、メルクが提供するさまざまな製品のうち、お客様のニーズにどれが最適なのかを判断していただくためのご相談も承っています。
特別施設
カスタムcGMPオリゴの基盤は、以下を担当する3つのラボがあるメルクの特別施設です:合成、精製、品質管理。以下の点を満たしています。
- US GMP(21 CFR 820)に準拠した製造
- ISO 14644-1:2015クラス8に分類されるクリーンルームでの充填
- ISO 13485品質管理システム認証を保持する施設
これらの品質・製造システム下で製造されたオリゴの利点は以下のとおりです。
- 制御された検証済みプロセス
- 大規模な材料トレーサビリティ
- バッチ間の一貫性
- 再現性の高い結果
- バルク量に対応
この特別施設においてオリゴを製造すると、汚染、混合、逸脱、機能不全、およびその他のミスの可能性を最小限に抑えることでリスクを最大限に軽減でき、その結果、そのオリゴ製品は、MDx、LDTおよび前臨床研究の厳しい要件を満たす可能性が高まります。
重要な検討事項
ベンダーを選択する際には少なくとも、cGMP操作から以下が確実に得られるようにすることが不可欠です。
- 品質 – オリゴの性能は、お客様が使用するキット、アッセイ、前臨床試験などの中核です。優れた品質の原材料を使用することは、ビジネスの損失や無用な試験データが発生しないようにするのに役立ちます。
- 文書 – 必要な品質チェックの証拠が必要です。分析証明書(CoA)は、重要な証拠です。バッチ記録も、監査や規制準拠の証明のためのトレーサビリティを可能にする点で重要です。
- 納期 – できるだけ短時間で注文のものを受けとることは、計画通りに業務を維持するために必要です。メルクの合理化された業務により、お客様のオリゴはできるだけ迅速に製造・出荷されるようになっています。
- 製造能力 – お客様の注文を直ちに製造し始めることができなければ、オリゴが短期間で納品されるようにすることは不可能です。新しいcGMPベンダーとして、メルクには現在、困難なプロジェクトに対応できる製造能力があります。
- スケールアップの可能性 – お客様のキットやアッセイが成功している、または成功する見込みがある場合や前臨床試験用に大量の原材料が必要になる場合、スケールアップが必要です。研究開発から商用化を超えた成長までを目指す場合でも、これまでにない大規模試験の必要性がある場合でも、メルクは、お客様と連携してスケールアップする能力を備えています。
- サプライチェーンサポート – 最新情報が必要になるでしょう。そうしないと困難に直面するかもしれません。メルクには、お客様をサポートできるカスタマーサービスチームとテクニカルサービスチームがいます。小規模経営の場合、規制関連サポートが必要になることがあります。メルクのグローバルチームがお手伝いできるかもしれません。現在ご利用のベンダーが規制要件にうまく対応できているとしても、二次サプライヤーの認定をご検討ください。新型コロナウイルスのパンデミックでは、緊急時には通常業務が脇に追いやられてしまう可能性があることが証明されました。
パートナーシップの形成
メルクは、商用オリゴ を提供することの一環として、お客様とパートナーシップを形成することが、カスタムcGMPオリゴ製造キャンペーンの成功を促すために重要であると考えています。
プロセス
このプロセスは、指針として提案されるものであって、必要条件ではありません。例えば、ほとんどのお客様が秘密保持契約を要求し、施設監査の実施を求めますが、そうしない場合、メルクではこれらのステップを飛ばして、プロセスを加速させます。
プロジェクトマネージャーの任命:
この人物は、主な連絡窓口であり、チームの活動の調整、スケジュールの管理、プロジェクト実行の成功を保証する責任を負います。
仕様の評価
プロジェクトチームが、お客様の要件を慎重に評価します。お客様のニーズを完全に理解できるようにするため、技術面・実践面を分析します。
施設の訪問、チームとの対面、監査の実施
現場の情報を収集し、関係者に会うために、メルクの製造施設を訪問してください。さらに、必要であれば、監査を実施して品質保証に必要な規格が満たされていることを確認してください。
開発・製造の開始
この段階では、合意された仕様に従ってオリゴ完成品を作り出すために必要なすべてのことを行う必要があります。
できるだけ迅速に出荷:
お客様のビジネス目標を満たすことができるようにするためオリゴをタイムリーに出荷します。
このプロセスについて、さらに詳細をご覧になりたい場合は、メルクの商用オリゴ製品のプロジェクトの専門知識 セクションをご覧ください。お客様が研究開発、プロセス開発、製造、調達のどこに従事していても、メルクの柔軟性はお客様固有の役割の要件を満たすことができるでしょう。
私たちが対応できること
メルクの商用オリゴ製品の一部であるカスタムcGMPオリゴは、一貫性と高い品質を兼ね備えています。お客様が商用化を目指すのか、qPCR、等温増幅、NGSなどの技術を中心にアッセイを開発したいのかにかかわらず、メルクの製品は、広さと深さのあいだのちょうどいいバランスを取ることができます。
カスタム DNAオリゴ
基本的なPCRプライマー、SYBR® Greenプライマー、等温増幅プライマー、シーケンシングプライマーなど。
カスタム qPCRプローブ
両末端標識プローブ、モレキュラービーコン、LightCycler® プローブ。
次世代シーケンシングオリゴ
カスタム次世代シーケンシングアダプター
品質管理
多数の品質チェックが製造プロセスに組み込まれています。以下で概説しているのは、最終製品用の品質チェックです。
標準品質管理:
- 質量分析による配列同定確認
- 分光光度計による定量分析
- 検査による外観チェック
オプション品質管理:
- 分析用HPLCによる純度の検証
- DNase・RNaseの測定
- エンドトキシンン試験
使用する技術に応じて、最終アプリケーションにおける製品の機能試験も実行できる可能性があります。
続きを確認するには、ログインするか、新規登録が必要です。
アカウントをお持ちではありませんか?