esiRNA よくあるお問い合わせ(FAQ)
MISSION™ esiRNAは、すべてが同じmRNAシーケンスをターゲットとするsiRNAの不均一な混合液からなる、エンドリボヌクレアーゼ調製siRNAです。これらの複数のサイレンシングトリガーが、特異性と効率に優れた遺伝子サイレンシングをもたらします。ここでは、esiRNAの使用と入手に関するよくあるお問い合わせをいくつかご紹介します。
よく使用している遺伝子が個体esiRNAのリストにない場合は?
更新されたゲノムアノテーションと発現バリデーションに基づいて新しいesiRNAを常に追加しています。対象外の転写物については、動物種とターゲット配列に関して完全な柔軟性を有するカスタムメイドのesiRNA(この製品オプションはesiOPENと呼ばれます)を提供しています。esiOPENの設計プロセスには、少なくとも500 bpの長さのターゲットが必要です。
ヒトとマウス以外の動物種のesiRNAを入手できますか?
はい。配列の由来には依存しないカスタムメイドのesiRNA(この製品オプションはesiOPENと呼ばれます)を提供しています。少なくとも500 bpの長さのターゲット配列を提示してください。
esiRNAは、ターゲット遺伝子のすべての転写変異体をターゲットとしますか?
はい。esiRNAは、すべての転写変異体に共通するターゲットの領域に合わせて設計されています。ただし、他のすべての変異体と大きく異なるために、共通領域が見つからない変異体がまれに存在します。その場合は、共通領域を共有する転写物をターゲットにするesiRNAと、このesiRNAの対象外のタイプをターゲットにする別のesiRNAの2つが提供されます。
同じ遺伝子の個々の転写変異体を個別にターゲットにするesiRNAはありますか?
はい。あらゆるターゲット領域に対応するカスタムメイドのesiRNA(この製品オプションはesiOPENと呼ばれます)を提供しています。esiOPENの設計プロセスには、少なくとも500 bpの長さのターゲットが必要です。そのため、特異性を示すには、ターゲット変異体はその他の変異体と500 bp以上異なる必要があります。
観察されたRNAi表現型をバリデーションする方法は?
一次esiRNAとは異なる転写物の領域をターゲットにする独立した二次esiRNAを使用して、RNAi表現型をバリデーションできます。そのためのesiRNAは、esiSECと呼ばれる製品オプションとして入手できます。
ノックダウンがそれほど強くない場合にできることは?
弱いノックダウンの理由として、ノックダウン効率が低いことが考えられます。トランスフェクション試薬とesiRNAの用量-反応曲線を用いて、反応の最適化を行う必要があります。トランスフェクション試薬の量は、Renilla Luciferase(RLUC)などのネガティブコントロールを使用して決定しなければなりません。ノックダウン効率のバリデーションには、Eg5などのポジティブコントロールを使用して、有糸分裂停止(円形細胞)の表現型解析またはqPCR解析を実施してください。至適条件からのずれがあるとノックダウン効率に影響を及ぼしたり、細胞毒性を引き起こすため、細胞数はすべてのトランスフェクションについて安定を維持しなければなりません。
トランスフェクションが最適化され、高品質であっても、その他のさまざまな理由から、ターゲットタンパク質の不十分な消耗を招く場合があります。ターンオーバー速度の低いタンパク質、例えばCdc27のAPCサブユニットなどの最大消耗は、トランスフェクション後96時間と推定できます。細胞株がゆっくり分裂すると、ノックダウン遅延が長引くおそれもあります。ターンオーバー速度の高いタンパク質、例えば運動タンパク質Eg5などの消耗は、トランスフェクション後48時間と推定できます。そのため、適切な時点で測定を行う必要があります。ただし、場合によっては低いノックダウン効率の説明がつかないことがあります。その場合はmRNAの別の領域をターゲットにする独立した二次esiRNA(この製品オプションはesiSECと呼ばれます)を試してみるとよいでしょう。
siRNAとesiRNAのトランスフェクションに同じプロトコルを使用できますか?
いいえ。siRNAとesiRNAのトランスフェクションは同等ですが、同一ではありません。siRNAのトランスフェクションプロトコルは、個々のesiRNA最適化プロセスの出発点としての機能を果たすことはできます。各細胞株は異なる特性を有し、異なる操作に対して高いまたは低い感度を示します。これは、トランスフェクションに関しても確実にあてはまります。そのため、各細胞株に適したトランスフェクションプロトコルを個別に確立する必要があります。トランスフェクションの最適化の目標は、最小の細胞毒性で最大のトランスフェクション効率を得ることにあります。
一般に使用されるいくつかの細胞株のesiRNAトランスフェクション条件を以下に示します。以下の値はあくまでガイドラインとみなしてください(別のプレート形式を使用する場合は、きめ細かい最適化を行う必要があります)。Eg5(KIF11)およびRenilla luciferase(RLUC)に用いるesiRNAを、最適化のポジティブおよびネガティブコントロールとしてそれぞれ使用するよう推奨しています。Eg5(KIF11)は、有糸分裂停止を誘導して円形細胞を形成し、数時間の停止後にこれらの細胞はアポトーシスを起こします。これらの円形細胞は、標準的な明視野細胞培養顕微鏡で容易に観察できます。Eg5トランスフェクションで最大の円形細胞数が得られ、RLUCトランスフェクションで最小の細胞毒性が得られる条件が、最適なトランスフェクション条件を意味します。
Figure 1: RLUC
Figure 2:mitotic arrest
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