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Amicon Ultraフィルターを用いた抗体標識反応物の精製

標準的なAmiconUltra遠心式フィルターを用いると、数回の透析ろ過により、抗体標識反応で取り込まれなかった標識を、サンプルを希釈することなく効率よく除去できます。以下のプロトコルを用いて、遠心限外ろ過デバイスにより、未反応の蛍光標識を除去します。

抗体コンジュゲーションで未反応であった蛍光標識の除去

  1. 蛍光標識抗体1 mg含有の2 mL溶液を、2つのAmicon Ultra-4 mL 10 kDa MWCOデバイスに供し、4,000 x gで10分間遠心分離します。
  2. 保持液(各約50 μL)を水で2 mLに再希釈し、再び遠心分離します。このステップを2回繰り返します。
  3. 各遠心分離後、SDS-PAGE解析とUV-Vis分光法による定量を行うために、保持液とろ液のサンプルを取っておきます。

結果

FITC標識BSAのSDS-PAGEゲル

図1.4回の透析ろ過サイクルの各前後におけるFITC標識BSAのSDS-PAGEゲルを示す。開始材料と最初のろ液には、取り込まれていないFITCが視覚的に認められる。大半の遊離標識は、1回の限外ろ過サイクル後に除去され、遊離FITCは、後続のろ過サイクル後には視覚的に認められない。この結果は図2の蛍光測定データで確認される。

遊離FITCのシグナルは約80%減少

図2.遊離FITCのシグナルは、1回目の限外ろ過後に約80%減少、後続のろ過サイクル後にはさらに除去率98%まで低下。タンパク質標識反応物の精製においてゲルろ過に代わる方法として限外ろ過が使用可能であることが示される。

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