Millipore^®パッチテストキット：屋外サンプリング・汚染分析

産業システム内の汚染

産業システム内の液体や燃料の汚染は、機器の摩耗の進行や不要な損傷によって生じ、システム休止や費用のかかる修理につながるおそれがあります。汚染分析にはいくつかの方法がありますが、その多くは実験機器を用いた処理を要します。Millipore^®パッチテストキットを使用すると、サンプルを現場で迅速に分析して、お使いのシステムの状態に関する洞察を素早く得ることが出来ます。  

Millipore^®パッチテストキットによる屋外検査

Millipore^®パッチテストキットは、炭化水素系の作動液、作動油、バルクケミカルズ、ボイラー水、潤滑油を屋外で採取して分析するための完璧なソリューションです。この携帯型システムは、高感度の比色分析による信頼性の高い汚染検出を可能にします。

Millipore^®パッチテストキットの構成要素

キットには全般的な操作手順書が添付されています。個別の測定方法に関する詳細については、ご使用の公定分析法を参考にするようお勧めします。さらに、このキットには5.0 µm混合セルロースエステル（MCE）メンブレンが含まれています。これらのフィルターがお客様の測定方法、サンプル、および溶剤に適合することをご確認ください。その他のメンブレンは、メルクからご購入いただけます。

構成要素	製品名
A	ナバル液カラーガイド（比色分析用）
B	ペトリスライド
C	手動式真空ポンプ、ステンレス鋼製
D	MF-Millipore™メンブレンフィルター（MCE）、5.0 µm、47 mm
E	PVCサンプル採取ボトル、120 mL
F	MF-Millipore™メンブレンフィルター（MCE）、5.0 µm、25 mm
G	フィルターピンセット、ステンレス鋼製
H	溶剤分注ボトル
I	背圧スクリーン付きSwinnex™フィルターホルダー、25 mm
J	パッチテストフィルターホルダーアセンブリ

Millipore^®パッチテストキットの使用法

1. リンス溶剤用の洗浄ボトルとフィルターの準備
   25 mL Swinnex™フィルターホルダーを回して2つの部分に分けます。上部フィルターホルダー部のステンレス鋼製背圧スクリーンは残しておいてください。ピンセットを使用して、25 mm白色フィルターディスクを下部フィルターホルダー部の穴のあいたプラスチック製サポートの中心に合わせます。フィルターの上にステンレス鋼製スクリーンを付けてフィルターホルダーを組み立てます。洗浄ボトルの注ぎ口からプラスチック製キャップを外し、25 mL Swinnex™フィルターホルダーを回して取り付けます。お客様の測定方法に推奨される溶剤で洗浄ボトルを満たしてから、洗浄ボトルキャップを戻します。洗浄ボトルの保管時にこぼれが生じないようにスパウトキャップを差し込んでください。
   
   
2. 検査用ろ過器具の組み立て
   ピンセットの尖っていない方の先端を切り欠きに差し込んでからフラスコの縁に向けてこじ開け、フィルターホルダーアセンブリを真空ろ過フラスコから取り外します。ホルダーアセンブリを外し、裏返してからフラスコに取り付けます。フラスコの縁に対して均等に収まっていることを確認してください。赤いキャップを洗浄ボトルから取り外します。溶剤ディスペンサーキャップの空気穴を塞ぎ、ボトルを握ってファネルの内部表面を洗い流します。十分な溶剤を使用して、すべての汚染物質をフラスコに流し込んでください。
   
   
3. テストフィルターの取り付けと真空ポンプシリンジの接続
   青いリングを左方向に空回りするまで回してから持ち上げて、ファネルをテストフィルターホルダーから取り外します。ピンセットを使用して、47 mm白色テストフィルターディスクを金網のサポートスクリーンの中心に合わせます。ファネルを戻してから再び青いリングを締め付けて、フィルターを所定の位置で密閉します。赤い保護キャップを真空ポンプシリンジから取り外します。黒いチューブのナイロン製アダプタを、フィルターホルダー基部の側面にある小さい穴にしっかり差し込みます。
   
   
4. テストサンプルの採取
   ろ過済み溶剤を洗浄ボトルから注いでサンプル採取ボトルの内側をすすぎ、使用済み溶剤を破棄します。サンプル採取ボトルの肩の位置まで検査液を満たしてから、キャップをしっかり取り付けます。
   
   
5. テストサンプルのろ過
   サンプルボトルを振ってから、内容物をファネルに移して空にします。その際は、ファネルの壁面に向けて注ぎ、フィルターの表面上に液体がむらなく行き渡るようにしてください。シリンジプランジャーユニットを操作して、ファネル内の液体のレベルが降下し始めるまでフラスコの内部を真空に引きます。サンプルボトルの3分の1のレベルまでろ過済み溶剤を満たし、しっかり振ってから溶剤をファネルに注ぎ入れます。必要に応じてシリンジを再度操作できますが、最終のすすぎの手順までは、液体のレベルがフィルターの表面まで降下しないようにしてください。
   
   
6. フィルターのすすぎと取り外し
   サンプルのレベルがファネルの細いネック部まで降下したら、洗浄ボトルでファネルの内部表面をすすぎます。溶剤をテストフィルターに直接当てないでください。すべての液体がフィルターを通過したら、ファネルを取り外してフィルターの表面を調べます。フィルターの中央の領域がピンク色の場合は、ファネルを交換し、ファネルのネック部の上部に液が達するまで内部表面をすすぎます。再度シリンジを操作して、フィルターを通してすべての液体を引きます。ピンセットでテストフィルターを外し、表を上にしてペトリスライドに載せます。静止空気中でフィルターを完全に乾燥させてから、ペトリスライドのカバーを戻します。
   
   
7. サンプルの分析
   比色分析が必要な場合は、液カラーガイドを使用して汚染物質レベルを特定してください。重量分析または顕微分析が必要な場合は、ラベル付けしたペトリスライドをお客様のラボに送ってください。