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細胞培養のためのゼラチンコーティングプロトコル

ゼラチンはコラーゲン由来の分子で、ウシ皮膚由来コラーゲンのアルカリ消化により合成されます。親水コロイドであり、構造を安定化させるグリシン、プロリン、ヒドロキシプロリンを豊富に含みます。ゼラチンは、細胞培養に理想的な細胞接着基質となります。その至適濃度は、細胞の種類や研究目的により異なります。

ゼラチンコーティングを実施する前の重要な確認事項

  • 細胞が健康で十分な数であることを確認してください。
  • コーティングの前にゼラチン溶液を37 ℃で完全に液化してください。
  • ゼラチン溶液は4~8 ℃で長期間保管しても良いですが、温度上昇によって加水分解を起こしたり、完全性を損なったりする場合があります。
  • 一般的な表面コーティング濃度は100~200 µg/cm2です。表面コーティング濃度は培養する細胞によって変動する可能性があります。細胞株および用途ごとに接着の最適条件を決めなければなりません。
  • コーティング後の過度の乾燥はゼラチンの構造を乱し、細胞の接着に影響するので避けてください。

細胞培養のためのゼラチンコーティングプロトコル

  1. 組織培養グレードの水でゼラチンを溶かし、2%(w/v)溶液を調製してください。
  2. 121 ℃で30分間オートクレーブにより滅菌します。
  3. 培養表面1 cm2当たり5~10 µLのゼラチン溶液(100~200 µg/cm2)でコーティングします。
  4. 2時間以上乾燥させた後、細胞および培地を添加します。
  5. あるいは、培養プレートなどの容器をゼラチン溶液(製品番号G1393)で直接コーティングすることもできます。
表1.細胞接着用ゼラチン。

培養プレートなどのゼラチンコーティングに関するよくある質問

  • ゼラチン製品の純度を教えてください。
    フィブロネクチン溶液の純度は測定していません。メルクのフィブロネクチン粉末の純度は70~90%です。

  • ゼラチン粉末の希釈にはどの溶媒が最適ですか?
    ゼラチンの希釈に適した溶媒を表1に挙げています。

  • ゼラチンはどのくらい保存できますか?
    ゼラチン溶液は2~8℃で長期間保存できます。ゼラチンでコーティングしたプレートは、ゼラチンの汚染/過乾燥を防止できるように密封すれば2~8℃で最長4週間保存できます。コーティング材表面に変色・ひびが見られる製品は使用しないでください。

  • ゼラチンのブルーム値にはどのような意味がありますか?
    Oscar T. Bloomによって導入されたブルーム値は、ゼラチンフィルムの強度を示します。当初はゼラチンフィルムの硬度を測るため、管理された方法によりブルームゲルメーターで測定されました。数値が大きいほど、ゲルが硬いことを示しています。ブルーム値(ブルーム硬度)は、用途に合った正しいゼラチン製品を選ぶ際に役立ちます。

 

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