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受託DNAシーケンスサービス よくあるお問い合わせ (FAQ)

Q1. 解析はどのようにおこなわれますか?

A1. 解析装置は Applied Biosystems® 3500xL ジェネティック アナライザ、シーケンス反応試薬は BigDye® Terminator v3.1 を用いて解析を行います。シーケンス反応済みサンプルの場合には、BigDye Terminator v3.1 または v1.1で反応を行ったサンプルのみお引き受け可能です。
 

Q2. シグマで推奨しているキット以外で精製したPlasmidサンプル、PCR産物の解析は可能ですか?

A2. 精製には弊社のGenElute™ Plasmid Miniprep KitGenElute™ PCR Clean-Up Kitをお勧めいたしますが、他社同等品での精製サンプルについても問題ございません。
 

Q3. PCR産物(Crude)を選択しても注文画面で鋳型濃度を入力しないと次へ進めません。ヘルプの画面ではPCR産物(Crude)の必要濃度は特に記載されていないのですが、測定しないと注文できませんか?

A3. PCR産物の一部をアガロースゲル等で電気泳動し、産物がシングルバンドであることを確認するとともにサイズマーカーのバンドの明るさとの比較から濃度を推定してください。注文画面での入力はあくまでもおおよそで結構です。
 

Q4. 準備されているユニバーサルプライマーの種類と配列は?

A4. 下表のとおりです。これらは解析センターに用意されておりますので、ご用意していただく必要はありません。

Q5. シーケンス解析の注文をする時に、解析に使用するプライマーの注文を同時におこなうことはできますか?

A5. シーケンス解析の注文サイトからプライマーの注文をすることはできません。ただし、ご注文いただくプライマーを、解析センター(秋田県立大学バイオテクノロジーセンター)に直送して、解析をおこなうことが可能です。ご希望の場合はお問い合わせください。
 

Q6. 再解析というのはどういうオプションですか?

A6. 解析の結果、データの品質を表すQV値が「<0」だった場合、同じサンプルについて条件を変更して解析をやり直すものです。ご注文画面のチェックボックスでONを選択いただいた場合は、自動的に再解析を行います。再解析には追加料金が発生します。詳細はこちらをご覧ください。
 

Q7. GCリッチというのはどういうオプションですか?

A7. 配列のGC含量が高い場合、鋳型やシーケンス反応産物が高次構造をとり、反応や解析が困難となるケースがございます。そのため、GCリッチなサンプルの場合は独自のプロトコルを使用いたします。おおよそですがGC% 70%以上を目安としています。また、全体としてGC含量70%以下であっても配列中にGCが特に集中している、もしくは繰り返し配列が多いものなどは該当する場合がございます。該当する場合(もしくは該当すると予想される場合)はご注文画面のチェックボックスをONにして下さい。
 

Q8. Gatewayというのはどういうオプションですか?

A8. Thermo Fisher Scientific社のGateway®ベクターシステムをご使用の場合、 弊社のシーケンス反応のプロトコル変更が必要となります。Gateway®ベクターをご利用の方は、ご注文画面のチェックボックスをONにしてください。
 

Q9. QV値とはどういう値ですか?

A9. Sample Searchの画面には、各シークエンス結果の品質を示す数値として、QV(quality value)が表示されます。このQVは、最高が100、最低が-100となっております。初回解析がQV < 0の場合、ご希望に応じて再解析を行います。

以下にQVの算出法について説明いたします。一般に Phred score として知られる qv は、クロマトグラムの個々のピークから塩基を特定(ベースコール)する際の推定エラー確率を p としたとき、次の式によって定義されます。

qv = - 10 logp

例えば、電気泳動像中のあるピークがA(アデニン)であると推定された時の精度が 99 % だったとすると、その塩基の qv は 20 となります。精度 99.9 % なら qv = 30 です。qv は、波形周期の安定度(等間隔でピークが現れているか)、波形振幅の安定度(均一な高さでピークが現れているか)、ベースコールの安定度(4種の塩基のいずれかに確実に帰属されているか)などのパラメーターに依存して、決定されます。

弊社サービスでは、クロマトグラムの 51-600 塩基(550 ピーク)について、qv ≧ 20 の塩基の出現率から A、C、G、T いずれにも特定できなかった塩基の出現率を差し引いた値をQVとして表しています。ただし、総塩基数が600塩基に満たない場合は、51塩基から最終塩基までを対象塩基としています。

QV = (qv ≧ 20 の塩基数) - (未同定の塩基数)×100
             550*1
*1:総残基数が600残基に満たない場合は、それに応じて小さくなる

計算例:
 550塩基中548ピークがqv ≧ 20で、例外的に未同定の塩基Nが5つあった場合。
 QV = (548 - 5) ÷ 550 × 100 = 98.7

 未同定の塩基Nの数は0だが、550塩基中10ピークがqv < 20だった場合。
 QV = (540 - 0) ÷ 550 × 100 = 98.1

補足1
<QDとの比較>
2009年1月~2010年9月の期間はデータ品質をQDとして表示していました。101 - 600塩基の範囲でACGTのいずれにも判別できない未同定塩基(N)の数をカウントし、この数が50未満であればQD = 1、50以上であればQD = 0としておりました。また、例外として、鋳型がPCR産物であり、ab1ファイル(波形データ)に表示される配列の長さが600塩基に満たない場合には、101塩基 - 最終塩基の範囲について、Nの出現率が10%未満であればQD = 1、10%以上であればQD = 0としておりました。

例)PCR産物(500 bp)を解析した際、ab1ファイルに表示される配列が450塩基であり、未同定塩基(N)数が30だった場合

 30 / (450 - 100) × 100 = 8.6 % なので QD = 1 となります。

補足2
<旧システム(2008年12月まで運用)で使用していた旧QVとの比較>
新しく採用するQVは、2008年12月まで旧システムで使用していたQVより厳しい評価(以下参照)にしております。

 旧システムのQVとの変更点
   1)波形データの各ピーク精度の基準
    旧システム:qv = 18 → 新システム:qv = 20
   2)評価対象範囲
    旧システム:100~600塩基 → 新システム:51~600塩基
 

Q10. 解析をおこなったサンプルはすぐに廃棄されますか?

A10. 解析終了のご連絡の後、1週間以内に連絡をいただけない場合は破棄させていただきます。保管が必要な場合は弊社(genosysjp.order@merckgroup.com)までご連絡ください。
 

Q11. 解析が完了したサンプルを使用して、追加でシーケンス解析することは可能ですか?

A11. 解析後のサンプルに余剰があれば対応可能です。ご希望の場合はお問い合わせください。
 

Q12. 多検体解析とは何解析からですか?

A12. 49解析以上からです。
 

Q13. PCR用もしくはシーケンス用のプライマーをデザインしてもらえますか?

A13. はい。有償となりますが可能です。詳しくはお問い合わせ(customjp.ts@merckgroup.com)ください。

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