研究用炭水化物
炭水化物は生体の生化学において重要な役割を果たし、重要な栄養素や一次エネルギー源として働いています。糖類とも呼ばれる炭水化物は、その構造と大きさによって以下の4つのグループに分類できます：
- グルコース、フルクトース、フコースなどの単糖類は単一の糖分子です。
- ラクトースやスクロースのような二糖類は、2つの単糖が結合して形成されます。
- 3～9個の単糖からなるオリゴ糖は、細胞膜の重要な構成成分であり、細胞シグナル伝達において重要な役割を果たしています。
- 9個を超える単糖から構成される多糖類には、デンプン、デキストラン、セルロースなどがあり、これらは植物や動物のエネルギー貯蔵物質です。
- リポ多糖は、グラム陰性菌に多くみられる多糖類です。これらは通常、免疫応答研究、薬剤／ワクチン開発、敗血症モデリングと代謝、自己免疫、がん治療に用いられます。
私たちは、代謝学、糖鎖生物学／グライコミクス、マイクロバイオームおよび栄養研究で使用できる、幅広い高純度炭水化物を提供しています。疾患の生化学の研究、新薬の開発、免疫応答の機構の探索、または信頼性が高く純粋な炭水化物を必要とする他の研究のいずれを行う場合にも、私たちの製品はお客様の研究ニーズをサポートするのに最適な選択肢です。
糖鎖生物学用炭水化物
糖鎖生物学者は、炭水化物を用いて細胞の認識、シグナル伝達、エネルギー貯蔵を研究しています。炭水化物は、多くの生体系で重要な役割を果たす糖タンパク質の解析にも利用されています。研究に炭水化物を用いることで、科学者は糖鎖生物学の複雑な世界について洞察を得ることができ、医学の進歩に貢献できます。
代謝学用炭水化物
代謝学では、炭水化物などの代謝過程で生成される低分子を調査します。LC-MSやNMRなどの手法を用いて炭水化物を研究することで、糖尿病、低血糖、メタボリックシンドロームなどの疾患における糖代謝の障害に関する洞察が得られます。これを理解することは、関連疾患に対する新たな治療法の開発に役立つ可能性があります。
マイクロバイオーム研究用炭水化物
炭水化物は、さまざまな生物学的プロセスにおいて重要な役割を担っている腸内細菌叢に不可欠です。マイクロバイオームの研究者は、メタゲノミクスとメタトランスクリプトーム解析の技術を用いて糖代謝を研究し、食事がマイクロバイオームの組成に及ぼす影響と、そのヒトの健康への影響を明らかにしています。炭水化物由来のプレバイオティクスは、有益な腸内細菌の増殖を促進し、健康な腸にとってきわめて重要です。
栄養研究用炭水化物
炭水化物は脳と筋肉の両方の主要な燃料源として働き、また、細胞シグナル伝達や免疫機能など、他のさまざまな生命生物学的プロセスにも不可欠です。栄養研究では、炭水化物が体重や糖尿病リスクなどの健康転帰に及ぼす影響を調査しています。研究では、単純炭水化物と複合炭水化物、1日あたりの摂取量に関する推奨事項、血糖指標を検討し、さまざまな健康状態に対する介入法を検討しています。
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