コンテンツへスキップ
Merck

THIFICDNARO

Roche

Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit(トランスクリプター・ハイ・フィデリティーcDNA合成キット)

sufficient for 50 reactions, sufficient for 100 reactions, sufficient for 200 reactions, suitable for RT-PCR, suitable for RT-qPCR

ログイン組織・契約価格を表示する


About This Item

UNSPSCコード:
41106313
NACRES:
NA.55

使用法

sufficient for 100 reactions
sufficient for 200 reactions
sufficient for 50 reactions

品質水準

特徴

hotstart: no

メーカー/製品名

Roche

包装

pkg of 100 reactions (05091284001)
pkg of 200 reactions (05081963001)
pkg of 50 reactions (05081955001)

テクニック

RT-PCR: suitable
RT-qPCR: suitable

入力

purified RNA

検出方法

probe-based

詳細

Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase は 14 kb までの高正確性 2 段階 RT-PCR に適した酵素ブレンドです。

Transcriptor High Fidelity Synthesis cDNA Synthesis kit の中心となる成分は組み換え逆転写酵素とプルーフリーディング酵素のブレンドである Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase です。これら 2 酵素の相乗効果が、RNA テンプレートを他の通常用いられる逆転写酵素の 7 倍の正確さで逆転写する、酵素ブレンドの能力の鍵となります。
Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase 酵素ブレンドは 14 kb までのテンプレートを効率的に逆転写します。両酵素成分の高い高温安定性および特別に最適化されたバッファーシステムにより、55°Cまで逆転写が可能です。この特性により高い 2 次構造を持つ GC リッチなテンプレートの逆転写も可能となり、かつこのとき逆転写反応の正確性に悪影響を与える恐れのある添加剤を加える必要がありません。

酵素ブレンドに含まれている組み換え逆転写酵素は大腸菌で発現させています。本酵素は RNA 指向性 DNA ポリメラーゼ活性、DNA 依存性 DNA ポリメラーゼ活性、巻き戻し活性および RNA:DNA ハイブリッド中の RNA を分解する RN アーゼ H 活性を持っています。後者は逆転写後の追加の、時間のかかる RN アーゼによるインキュベーションステップを実施する必要性を回避でき、反応時間とコストを減少させることができます。

Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit にはファーストストランド cDNA 合成反応に必要なすべての試薬が揃っています。プライミングには 3 種の異なるプライマーシステムをご使用になれます。2 種の cDNA 合成プライマーがキットに含まれています:ランダムヘキサマープライマーおよびアンカーオリゴ(dT)18 プライマーです。後者はポリ A テールの開始部分に結合し、全長 cDNA を生成し、かつポリ A テールの中間部分からのプライミングを防ぐよう設計されています。長鎖の mRNA の 5' 末端はしばしば過少に転写されるため、本プライミング法はほとんどのアプリケーションで用いられます。ランダムヘキサマープライマーを使用することにより RNA 全鎖長を通して全 RNA 配列の均質な転写が可能となり、またポリAテールを持たない RNA の転写が可能になりました。高温安定な Protector RN アーゼ阻害剤(キットに同梱)が RNA の高温での反応による分解を防ぎます。
cDNA 合成で一般的に用いられるレトロウイルス逆転写酵素は核酸分析技法で用いられる他の DNA ポリメラーゼより高いエラー率を示します。この正確性の不足はかなりの数の塩基の交換またはフレームシフトの原因となり、続く PCR 反応でさらに拡大します。高フィデリティー(プルーフリーディング)PCR 酵素が長い間利用されてきました;ロシュの新しい高正確性逆転写酵素はさらに全長 cDNA を高収率で合成できます。
高変異率はレトロウイルス複製の顕著な特徴です。これはウイルスがコードする逆転写酵素(ウイルスのゲノム RNA を dsDNA に変換する)によるゲノムの複製メカニズムに起因しています。このプロセスの中で、逆転写は頻繁に複製エラーを生み出します。この不正確性について受け入れられている説明の一つとして RT 3'-5' エキソヌクレアーゼ活性の欠如があります。逆転写酵素の生来高いエラー率は多数の異なるアプリケーションに最適とはいえません。

アプリケーション

Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit は、他の逆転写酵素に比べより高い正確性で RNA の逆転写ができるよう設計されています。このキットは、組み換え逆転写酵素とプルーフリーディング酵素のブレンド Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase を特徴としており 2 段階 RT-PCR に最適化されています。この製品は以下に適しています:

  • 目的遺伝子のクローニング
  • トランスクリプトームのシーケンシング
  • 長鎖および全長インサートによる cDNA ライブラリーの作成
  • RNA スプライシング解析などの、遺伝子発現解析

本キットはまた LightCycler(ライトサイクラー)®および他のリアルタイム PCR 用機器を用いてテストされていますので、この製品はまた高い正確性を必要とする定量 RT-PCR のアプリケーションにも最適です。
本キットは、従来のサーマルサイクラーを用いた定量 RT-PCR、またはリアルタイム PCR 機器を用いた定量 RT-PCR において直接使用するのに適した cDNA の合成に必要な試薬等を全て含んでいます。また、50 反応分パックサイズは 10 コントロール反応(コントロール RNA およびコントロールプライマーミックス)分を含んでいます。

特徴および利点

逆転写反応中に正確性を増加させます。

  • 最適にブレンドされた酵素により他の一般に用いられる逆転写酵素に比べ 7 倍の高正確性が得られます。
  • Genome Sequencer 20 System を用いて数百万塩基のシーケンシングにより決定した、真の配列と正確度の比較データによります。

高感度、高収率および全長転写の正確性を併せ持っています。

  • キットに同梱されているアンカーオリゴ(dT)18 プライマーを用いることで全長 14 kb までの全長転写ができます。
  • 優れた収量が得られます。
  • 小コピー数のテンプレートを検出できます;わずか 10 pg のテンプレート RNA から逆転写が可能です。
  • 様々なテンプレートを逆転写可能です、最も困難な試料(たとえば高い二次構造を持つ GC リッチ RNA など)を 55°Cで行なうこともできます。

さらに迅速に結果が得られます。

  • わずか 10 分に逆転写反応時間を短縮することができます。
  • 最初に終了させてください。

構成

Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit には以下のものが含まれます:
  • Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase(組み換え逆転写酵素およびプルーフリーディング酵素のブレンド)
  • Transcriptor High Fidelity 反応バッファー、5 倍濃縮
  • プロテクター RN アーゼ阻害薬
  • dNTP ミックス、PCR グレード
  • アンカーオリゴ(dT)18プライマー
  • ランダムヘキサマープライマー
  • DTT
  • 水、PCR グレード
  • コントロール RNA―不死化 K-562*細胞株より精製した全 RNA 画分
  • コントロール PBGD プライマーミックス(フォーワードおよびリバースプライマー)*

*50 反応用パックサイズにのみ同梱

品質

それぞれのロットのキットにおいて、プルーフリーディング活性の定量および 2 段階の qRT-PCR 測定による K-562 細胞からの全 RNA 中 PBGD mRNA 存在率の定量について機能試験を実施しています。

その他情報

図 1:Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase および通常用いられる M-MuLV 逆転写酵素の正確性。
Genome Sequencer 20 システムを用いたシーケンシングによりエラー率を算出した。RNA は Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase および通常用いられる M-MuLV 逆転写酵素により逆転写された。cDNA の精製およびプルーフリーディングポリメラーゼによる増幅の後、逆転写のエラー率は、同じ配列を持つプラスミド DNA を用いて行われた PCR コントロールのエラー率を差し引くことにより算出された。Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase のエラー率は 4 つの独立して実施された実験(少なくとも 3.1 x 106 塩基をシーケンシング)の平均値である。M-MuLV 逆転写酵素については、4.5 x 106 塩基対をシーケンシングした。
正確度はエラー率-1 で表され、これは 1 つの転写エラーが起こる前に転写に成功した塩基の平均数である。Transcriptor High Fidelity Reverse Transcriptase は標準的な M-MuLV 逆転写酵素より高い正確性を示し、その結果 cDNA 合成中、より低いエラー率が得られた。
図 2:異なるフラグメントサイズの全 RNA の逆転写における異なる逆転写酵素の比較。
全 RNA(1 µg-ヒト筋肉全 RNA 2.3 kb フラグメント;1 µg-ヒーラ細胞全 RNA 5.4 kb および 9.4 kb フラグメント;2 µg-ラット脳全 RNA 12.4 kb フラグメント)を異なる逆転写酵素を用いて逆転写した(メーカー推奨に従ったもの)。続いて、それぞれ一部 5 µL の cDNA 反応液を Expand Long Range dNTPack(ロシュ)を用いて増幅した。その結果、Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit は効率的に広範囲のフラグメントサイズを、他メーカーの逆転写酵素に比べより良い収量かつ特異性で逆転写をおこなうことが示された。
図 3:異なる反応時間による cDNA 反応の比較(Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit(トランスクリプター・ハイ・フィデリティー cDNA 合成キット)を使用)。
1 µg のヒーラ細胞全 RNA を +50°C、図に示した時間逆転写した。cDNA 反応液の一部 5 µL をプライマーを用いて 8.5 kb のフラグメントに増幅した(Expand Long Range dNTPack(イクスパンド・ロングレンジ・dNT パック)、ロシュを使用)。全ての反応は 2 連で実施した。この結果、Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit が高速かつ正確に、効率的に RNA を逆転写していることが示された。
図 4:異なる反応時間による cDNA 反応の比較(Transcriptor High Fidelity cDNA Synthesis Kit を使用)。
1 µg のヒーラ細胞全 RNA を +50°C、図に示した時間逆転写した。cDNA 反応液の一部 5 µL をプライマーを用いて 8.5 kb のフラグメントに増幅した(Expand Long Range dNTPack、ロシュを使用)。全ての反応は 2 連で実施した。
ライフサイエンス研究目的にのみ使用できます。診断用には使用できません。

法的情報

LightCycler is a registered trademark of Roche

ピクトグラム

Exclamation mark

シグナルワード

Warning

危険有害性情報

危険有害性の分類

Eye Irrit. 2

保管分類コード

12 - Non Combustible Liquids

WGK

WGK 1

引火点(°F)

does not flash

引火点(℃)

does not flash


試験成績書(COA)

製品のロット番号・バッチ番号を入力して、試験成績書(COA) を検索できます。ロット番号・バッチ番号は、製品ラベルに「Lot」または「Batch」に続いて記載されています。

以前この製品を購入いただいたことがある場合

文書ライブラリで、最近購入した製品の文書を検索できます。

文書ライブラリにアクセスする

この製品を見ている人はこちらもチェック

Snail-mediated Cripto-1 repression regulates the cell cycle and epithelial?mesenchymal transition-related gene expression.
Pilli V S, et al.
Febs Letters, 589(11), 1249-1256 (2015)
Molecular and functional analysis of two new MTTP gene mutations in an atypical case of abetalipoproteinemia.
Di Filippo M, et al.
Journal of Lipid Research, 53(3), 548-555 (2012)
Comparative analysis of the toxicity of gold nanoparticles in zebrafish.
Patibandla S, et al.
Journal of Applied Toxicology (2018)

資料

PCRマスターミックスは、多数のPCR反応チューブに分割できるPCR試薬またはRT-PCR試薬の混合物です。通常は、DNAポリメラーゼ、dNTP、MgCl2、バッファーが含まれます。独自のマスターミックスを調製するか、市販のものを選択できます。

PCR master mix simplifies PCR/RT-PCR with components like DNA polymerase, dNTPs, MgCl2, and buffer, available commercially or DIY.

関連コンテンツ

RT-qPCR detects specific targets with applications in gene expression and pathogen detection.

RT-qPCRまたは定量的逆転写PCR法は、逆転写と定量的PCRまたはリアルタイムPCRの働きを組み合わせて特定のターゲットを増幅し検出するものです。RT-qPCRには、遺伝子発現レベルの定量化、RNA干渉(RNAi)の検証、ウイルスなどの病原体の検出など、さまざまな用途があります。

ライフサイエンス、有機合成、材料科学、クロマトグラフィー、分析など、あらゆる分野の研究に経験のあるメンバーがおります。.

製品に関するお問い合わせはこちら(テクニカルサービス)